いいもの見ぃ~つけた!

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<現役ミュージシャン> 意外な年齢のミュージシャンたち-ボブ・ディラン

2021-01-17 07:28:19 | MUSIC

 「ボブ・ディラン」

  
 1941年5月24日生まれの79歳

 出生名はロバート・アレン・ジマーマン(Robert Allen Zimmerman)だが、後に自ら法律上の本名もボブ・ディランに改名している。“ボブ”はロバートの愛称、“ディラン”は詩人ディラン・トマスにちなむ。←諸説あるとも*Wikipedia より

 

 ボブ・ディランさん全作品を米音楽会社に売却 3億ドル以上か 2020年12月8日 12時33分 

 アメリカのシンガーソングライターで、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランさんが、これまで手がけてきた600余りの曲すべてを、アメリカにある音楽会社に売却し、現地のメディアは価格は3億ドル以上、日本円で300億円を超えるという見方を伝えています。

 これはアメリカに拠点を置く音楽会社「ユニバーサル・ミュージック・グループ」が7日、明らかにしたものです。

 それによりますと、ディランさんはデビュー以来、手がけてきた600余りの曲すべてを会社側に売却し、なかには代表作の「風に吹かれて」や「ライク・ア・ローリング・ストーン」なども含まれます。

 売却価格は明らかにされていませんが、現地のメディアは3億ドル以上、日本円で300億円を超えるという見方を伝えています。

 ボブ・ディランさんは1962年にレコードデビューし、アメリカ社会が公民権運動やベトナム戦争で揺れるなか、「風に吹かれて」などの作品は社会への不満や矛盾を感じる若者たちの心をつかみました。

 その後もヒット曲を次々に発表し、2016年にはアメリカの歌の伝統に新たな詩的表現を生み出したとして、ノーベル文学賞を受賞しています。

 スマートフォンの普及などによって音楽や映画の配信サービスが拡大するなか、音楽会社側としてはディランさんの作品を一括して手に入れることで、大きな収益につなげたいものとみられます。

*https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201208/k10012752011000.html より

 

 「ノーベル賞」受賞でふたたび脚光を浴びる。昨年も楽曲・アルバムを発表。来日公演はコロナで中止となったが、まだまだご健在!

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<日本酒> 福島 寿々乃井/寿々乃井酒造店

2021-01-17 07:20:46 | 日本酒

 【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
 〈福島〉 寿々乃井/寿々乃井酒造店

 

 岩瀬郡天栄村。昭和30年に湯本村、牧本村、大里村、広戸村が合併して誕生したこの村は豊かな自然に恵まれ、羽鳥湖周辺のレジャー施設や二岐温泉、岩瀬湯本温泉、天栄温泉といった温泉地などを中心に、四季折々たくさんの観光客を迎えている。
 そんな天栄村に寿々乃井酒造店が創業したのは、文化8(1811)年と言われる。しかし、菩提寺の火事により過去帳などの資料がなくなってしまい、はっきりしたことはわからなくなってしまったのだという。「酒造りの前は養蚕を行っていたと伝えられています。おそらくは小作米などを利用して酒造りが始められたのだと思います」と、話してくださったのは代表取締役会長を務める鈴木丈介氏。聞けば、寿々乃井酒造店の前の道は、かつては会津の殿様が参勤交代時に通った由緒ある道だという。「『寿々乃井』という名前の由来もはっきりしていません。しかし、『寿』の文字が重なる縁起の良い名前だと、おめでたい場で使っていただく機会も多いですね」選挙や結婚式などにと言う方も多いそうだ。
 「寿々乃井」の酒は、何よりも地元の自然に拠るところが大きい。「酒づくりは原料や蔵人の腕、気候・風土、環境など何拍子も揃わなければなりません。その中で、水が何よりも大事だと思います」と鈴木会長。蔵の裏山からこんこんと水が沸く。その水が流れる沢には水芭蕉やワサビが自生する。きれいな軟水である。この水で仕込まれた酒が「寿々乃井」と名づけられたのは、やはりその湧水に由来するのだろう。
 天栄村内には「丸山の不動清水」をはじめ、湧水が多く、地元の人をはじめ遠くからも水を汲みに来る人が多い。それだけ水のきれいな場所なのだ。
 米は基本的に地元で作られたものを使う。その土地でとれた米とその土地の水を原料に、その場所で仕込むことこそ、その土地に合った酒を造る条件なのだ。
 酒を仕込む蔵人を仕切る杜氏はキャリア40年、青森の西田酒店(田酒)などで務めた経験も持つ。「寿々乃井」の造りは『手を抜かないこと』を基本とする。そして、むやみに味を変えることはしないという。「だから、造りはほとんど変えません」代々伝わる道具や釜などを使った手造りの酒である。
 「寿々乃井」の酒は端麗なやや甘口タイプが主流、きれいな酒質はやはり水の特徴によるのだろう。昔から地元を中心に愛されてきた。「端麗辛口が流行るずっと前から、うちの酒は端麗な酒でした。でも、この味は自然に生まれた味なんです」
 以前から「二級酒」が中心で、今も普通酒が8割を占める。そんな中で、鑑評会は「杜氏の腕を磨く良い機会」と出品し、毎年優秀な成績を収めている。以前、その出品酒をどうしてもと請われたことがあった。そこで、県内で初めて大吟醸を商品化、「まぼろしの酒 大吟醸」として販売したそうである。
 「本醸造も純米酒も丁寧に仕込み、それぞれの味を出していくことが大切だと思います」鈴木会長は言う。現在も各種鑑評会で入賞をしている大吟醸、「純米吟醸 寿月」は、全日本国際酒類振興会主催の民間最大規模の「全国日本酒コンクール」の純米酒部門で日本一に輝いた経歴を持つ。端麗辛口でありながらまろやかさも持ち合わせた上品な味だ。普通酒も飽きのこない素直な味で、きれいな酒だ。

 蔵の裏山には雑木が茂り、ムササビも棲むという。田畑では米や野菜を育てる。時には熊も出るというこの地での生活は、おそらく永い間変わらずに続けられてきたものだ。「寿々乃井」の酒も同じだ。永い間変わることなく続いてきた味である。地元の米、そして地元のきれいな水を原料に、丁寧に造る。これまでずっと続けられてきたように、これからもずっとこの酒造りは変わらない。

*http://www.kennan-syuhan.co.jp/brewery/038.html より

*https://www.fukushimatrip.com/11432 より

 株式会社 寿々乃井酒造店 福島県岩瀬郡天栄村大字牧ノ内字矢中1

 ブランド一覧

 「寿々乃井」大吟醸・本醸造・清酒 など

 「寿月」純米吟醸・自然流 など

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<地理的表示(GI)保護制度> 登録番号 23. 十三湖産大和しじみ

2021-01-17 07:16:39 | 食品

 登録番号 第23号   十三湖産大和しじみ(ジュウサンコサンヤマトシジミ)

 特定農林水産物等の区分 第11類 貝類 しじみ

 特定農林水産物等の生産地 青森県五所川原市(十三湖を含む。)、つがる市、北津軽郡中泊町

 登録生産者団体  (1)十三漁業協同組合
          (2)車力漁業協同組合

 特定農林水産物等の特性 十三湖産大和しじみは、塩分、溶存酸素量、底質、産卵条件といったしじみの生育環境が全国的に特に優れた十三湖において育まれたヤマトシジミである。
 その特性は、以下のとおりである。
(1)十三湖産大和しじみは、しじみの出汁、旨味がよく出ると評価されている。
特に、産卵期を迎える7、8月には、身が大きくなり、濃厚な出汁が出る他、冬場の12月から翌3月にかけても「寒しじみ」として、身が引き締まり、旨味が凝縮されていると評価されている。
(別添3「仙都魚類株式会社鮮魚2部特種課からの十三湖産大和しじみの評価についての聞き取り調査結果」(PDF : 38KB)、別添4「第一水産株式会社営業第4部特種2課からの十三湖産大和しじみの評価についての聞き取り調査結果」(PDF : 54KB)、別添5社団法人青森県薬剤師会衛生検査センター「試験検査成績書」(PDF : 196KB)のとおり)
(2)漁業者の資源を守りつつ、漁獲を維持するための操業制限等の取組により、優れたしじみ漁場として全国有数の漁場となっている。加えて、禁漁期や湖が結氷する冬季にも、漁期中に漁獲したヤマトシジミを移植し、蓄養する個人管理区域により、計画的な漁獲を可能とすることで年間を通して出荷が安定している。
(3)社会的な評価について
 1)市場関係者からは、「十三湖産大和しじみが高い市場価格で取引されている要因は、しじみの出汁や旨味がよく出ており、品質が高いことに加え、一年間を通して安定的に出荷されていることによります。特に7月、8月は、産卵期を迎えて、身が大きく、コクのある濃厚な出汁が出るようになり、しじみの旬になります。このため、毎年、土用の丑の日には、「土用しじみ」として小売店等で提供・販売されています。また、冬場の12月、翌年1月から3月にかけては、身が引き締まって旨味が凝縮されており、「寒しじみ」として提供・販売されています。こうした旬の時期は、特に市場において高値で取引されています。このように、十三湖産大和しじみは長年に渡って出荷され続けられており、その事実が、現在の市場における高い評価につながっているものと考えられます。」等と評価されている。
十三湖産大和しじみの産地における月別取引価格と、東京都中央卸売市場におけるしじみの月別取引価格で見ると、「寒しじみ」の時期となる1月及び「土用しじみ」の時期となる8月の過去10年間の取引価格の平均値比較では、それぞれ5割・3割程東京都中央卸売市場の取引価格平均値より高くなっている。
 2)十三湖産大和しじみは、全国漁業協同組合連合会により、漁師が選んだ本当においしい魚として「プライドフィッシュ」に選定されている他、農林水産省補助事業による株式会社ぐるなびが運営するサイト「美味の国」に掲載されている。
また、青森県五所川原市の「市の貝」として指定される等、地元の特産品として長く愛されてきた歴史があり、しじみラーメンやしじみ汁、しじみのバター炒め等の料理で食されている他、冷凍・エキス・粉末等の加工品として販売される等、県内外において需要が高い。
各種のメディアでは、平成26年2月1日テレビ朝日「食彩の王国」、平成26年9月21日NHK総合テレビ「うまいッ!」等に取り上げられ、全国的に高い知名度を有している。 

 地域との結び付き -

*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/23.html より

 

 「十三湖産大和しじみ」は、塩分、溶存酸素量、底質、産卵条件といったしじみの生育環境が全国的に特に優れた青森県の十三湖において育まれたヤマトシジミです。
 「十三湖産大和しじみ」は、しじみの出汁や旨味がよく出ており、品質が高いことに加え、一年間を通して安定的に出荷されていることから、市場で高く評価されています。特に7月、8月は、産卵期を迎えて、身が大きく、濃厚な出汁が出るようになり、しじみの旬になります。また、冬場の12月、翌年1月から3月にかけては、身が引き締まって旨味が凝縮されており、「寒しじみ」として販売されています。
 地元では、青森県五所川原市の「市の貝」として指定される等、地元の特産品として長く愛されてきた歴史があります。
 ヤマトシジミの漁獲は、12mm以上の目合いを持つ漁具を用いて湖底を曳いて行われます。漁獲されたしじみは、選別機に掛けるか、または漁具を丁寧に篩うことにより、出荷規格以下のサイズのしじみは取り除いて放流します。また、しじみの見た目や音から、死貝かどうかを丁寧に見極め、選別し、出荷規格毎に分けられます。

 十三湖は、世界自然遺産の白神山地に源を発し、津軽平野を貫流し日本海に注ぐ岩木川の最下流部に位置する面積約18㎢・水深約1mの浅い汽水湖で、水路で日本海と接続しています。
 このような地理的条件にある十三湖は、ヤマトシジミの生息に適した水質条件(塩分が0~22psuの範囲内で、溶存酸素量は3.5mg/ℓを下回ることがないこと)底質条件(泥の割合が50%未満の砂質)を有しています。
 また、ヤマトシジミの産卵発生には、水温25℃以上、塩分2.5~10psuが必要とされていますが、十三湖では、6月から8月にかけてこの産卵条件を満たしている場合が多く、産卵条件も整っていると言えます。
 このように、十三湖はヤマトシジミの生息場所として水質、底質とも非常に良好な状況にありますが、それに加えて、漁業関係者による資源管理等の取組みが積極的に行われています。
 毎年、研究機関によって実施される資源量調査の結果等を踏まえ、操業期間や区域、漁獲量等の操業制限が設けられています。さらに、定期的に湖底の耕うん作業等を行うことで、十三湖におけるヤマトシジミの生育環境の保全が図られています。このような漁業関係者の努力により、持続可能な十三湖産大和しじみ生産が実現しています。また、禁漁期や湖が結氷する冬季にも、漁期中に漁獲したヤマトシジミを個人管理区域に移植し、蓄養することも行われており、年間を通して安定した出荷が可能となっています。
 「十三湖産大和しじみ」の歴史は古く、「青森県水産事項特別調査書」(1891年)においては、十三湖での漁獲実績が記載されていることから、少なくとも明治時代には採取・生産されているものと推定されます。1984年からは、操業時間の設定、休漁期間の設定を行い始め、1986年からは、漁獲量の制限、休漁区の設置を行い、しじみの資源管理を行いながら持続可能な生産を行っています。

*https://gi-act.maff.go.jp/register/entry/23.html より

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<漢字検定> 準1級 四字熟語 13.回答 14.出題

2021-01-17 06:56:08 | 漢字検定

 前回の回答

 

 問1から問5の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 


 問1 旭日昇天-きょくじつしょうてん-勢いがきわめて盛んなたとえ。朝日が勢いよく天空に昇る意から。▽「旭日」は朝日。「昇天」は天に昇ること。

 


 問2 卿相雲客-けいしょううんかく-公卿と殿上人のこと。または、高い身分の人のこと。「卿相」は三位以上の公卿。「雲客」は宮中での昇殿を許された雲上人、殿上人。

 


 問3 百福荘厳-ひゃくふくしょうごん ※「ひゃくふく」は「ひゃっぷく」とも、「ひゃくぶく」とも読む。-数多く積んだ福で仏像を飾ること。または、仏の三十二相のこと。「百福」は百の福徳を積むこと。「荘厳」は仏像や奉ってある建物を美しく飾ること。仏の三十二相は、仏にあるとされる三十二の特徴で、それぞれ百の福徳を積むことで現われるとされている。

 


 問4 稗官野史-はいかんやし-民間に伝わる物語や言い伝え、うわさなどを歴史風に書いたもの。

 


 問5 衣履弊穿-いりへいせん-ひどく粗末な服装のこと。「衣履」は服と靴のこと。「弊穿」は破れたり、穴があくこと。破れた服と穴の空いた靴という意味から。

 

 今回の出題

 

 問1から問5の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 

 問1 並駕斉駆

 

 問2 百縦千随

 

 問3 班荊道故

 

 問4 天覆地載

 

 問5 一虚一盈


 *漢字検定Web問題集 HP より

 *goo辞書・四字熟語辞典ONLINE より

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<経産大臣指定伝統的工芸品> 北海道 二風谷イタ

2021-01-17 06:48:39 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「二風谷イタ」

 「二風谷イタ(にぶたにいた)」は、北海道平取町二風谷に伝わる木製の平らな盆である。

 概要
 この盆であるイタの表面には、アイヌ文様である、モレウノカ(渦巻き)・アイウシノカ(刺・とげ)・シクノカ(目)・コイノカ(波)やラムラムノカといった文様で構成された装飾が彫刻されており、江戸時代の記録には、沙流川流域からこれらイタが献上されていたとある。また、1904年に人類学者のフレデリック・スタールは、これらイタを含む二風谷の木工品を記している。 沙流川流域でイウォロと呼ぶ生活物資の供給源から採られたクルミ・カツラ・エンジュで製作されている。[3]現存されているイタには、1890年代に貝澤ウトレントクと貝澤ウエサナシという住人が製作したウロコ文様、ラムラムノカが彫られている。 ラムラムノカが多用されるのはこの地域の特性であることから、2015年3月に伝統的工芸品に指定された。

 現在は企業組合二風谷民芸がその伝統を継承している。*Wikipedia より

*http://www.town.biratori.hokkaido.jp/biratori/nibutani/culture/traditional/ より

 

 Description / 特徴・産地

 二風谷イタとは?
 二風谷イタ(にぶたにいた)は北海道沙流郡平取町(ほっかいどうさるぐんびらとりちょう)で作られている木彫りのお盆です。平取町という名前の由来はアイヌ語の崖と崖の間をさす「ピラウトゥル」から来ています。
 二風谷イタの特徴はその図柄です。アイヌ語で「モレウノカ」という渦巻型の文様や、「アイウㇱノカ」という棘状の文様、「シㇰノカ」という目のような文様が組合わさって美しいアイヌ様式の模様を形作ります。さらに二風谷イタには必ず「ラㇺラㇺノカ」というウロコ彫りが、文様の隙間を埋める様に彫り込まれています。かつてのアイヌの人々の暮らしの中での作品は日用品として、現在は現代作家による緻密な工芸品として存続しています。

 History / 歴史
 二風谷イタ - 歴史
 二風谷イタは、その形状からお盆として認識されていますが、アイヌ伝承の民話ウウェペケレの中では、直接料理を盛るお皿的な役割であったということが歌われています。
 アイヌの生活には刃物が欠かせず、男性は刃物を器用に使えるということがステータスでした。そのため、アイヌの男性は適齢期になると、お目当ての女性に精魂込めて作った木彫り作品を贈ったそうです。そのような背景の中、二風谷イタを始めとするアイヌの木彫り作品は古くから贈与、交換、販売という商取引にも高い価値が認められていました。
 江戸時代幕末の安政年間(1854年~1859年)には松前藩の幕府献上品の中に、イタがあったことが記載されており、さらに1873年(明治6年)にはウィーン万国博覧会にもイタが出展されています。2013年(平成25年)の3月に二風谷イタは経済産業大臣から北海道で初となる伝統的工芸品に指定されました。

 General Production Process / 制作工程

 1.底取り(そこどり)
 二風谷イタの材料はカツラ、クルミなどの北海道産の板を3年間乾燥させたものを使用します。それらの材料を、まずは荒彫り(あらぼり)という工程で、盆の深さをある程度調節します。底取り(そこどり)は、荒彫りした板の内側を皮裁ち包丁(かわだちぼうちょう)という平たく先端に刃がついているヘラのような包丁で、丁寧(ていねい)に彫り込んで、面の深さを一定に滑らかにする作業です。なお、荒彫りの際、四角い二風谷イタは旋盤(せんばん)という回転しながら彫り込む機械がつかえないので、円盤(えんばん)状のイタに比べて制作に時間がかかります。
 2.裏面仕上げ
 二風谷イタは木製品ですので、イタの裏面も綺麗に角を落とし面取り(めんとり)します。この工程によって作品の手触りの良さが決められます。
 3.文様彫り
 イタの表面に文様(もんよう)をデザインします。二風谷イタの文様は静かに曲がるという意味の「モレウノカ」という渦巻(うずまき)文様と「アイウㇱノカ」という棘(とげ)のある形、「シㇰノカ」という目をイメージした形の3つの文様を組み合わせて図柄を作ります。そのバランスと配置でそれぞれの二風谷イタの顔がきまります。
図柄ができたら、まずは三角刀で文様の輪郭(りんかく)を線取り(せんとり)し、次に丸のみで掘り下げ立体感を作ります。現代は彫刻刀(ちょうこくとう)で繊細(せんさい)に作られますが、アイヌの時代にはマキリという短刀一本でつくられていました。古代のイタは素朴ながら力強い線が彫り込まれています。
 4.二重線彫り
 二風谷イタのメインの文様は「アイウㇱノカ」となる場合が多いです。二重彫りではメインの文様の「アイウㇱノカ」の中を少し削るように彫り込みます。この工程によって刻まれる立体感がイタの表情をさらに豊にしてくれます。
 5.ウロコ「ラㇺラㇺノカ」の線入れ
 文様の「モウレノカ」や「シㇰノカ」の間に「ラㇺラㇺノカ」というウロコ彫りをする為の線を、印刀(いんとう)という印鑑を作る際に使う彫刻刀を使い引いていきます。この時。木目を縦方向にするのが決まりとなっています。二風谷イタでは、一作品に「ラㇺラㇺノカ」を文様と文様の間を埋めるように多用します。
 6.ウロコ(ラㇺラㇺノカ)の起こし
 5で作った升目(ますめ)をひとつひとつ、うろこ状に起こしていきます。この時に左右から中心に向かい合わせになる様に彫るということが決められています。この作業で升目の半分は彫られることになります。この「ラㇺラㇺノカ」の描き出す風合いが二風谷イタならでは表情を決定づけます。
 7.仕上げ
 最後に全体の細部を細かく丁寧に調整し、二風谷イタは完成します。

 Where to Buy & More Information / 関連施設情報
 平取町アイヌ文化情報センター
 住所 北海道沙流郡平取町二風谷61-6
 電話 01457-2-3299
 定休日 12月31日~1月5日
 営業時間 9:00~17:00(入館無料)
 アクセス JR富川駅から道南バスで約30分。JR富川駅から車で約25分。
 HP http://nibutani.jp/ 

*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/nibutaniita/ より

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