【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
〈青森〉 金冠喜久泉/西田酒造店
田酒・喜久泉の由来
みちのく青森の銘酒 手造りの逸品
創業以来、醸り続けられている酒「喜久泉」は、幾久しく喜びが続く様にとの願いが込められており、淡麗にして軽快な味わいとするために、醸造用アルコールを必要最低限添加した大吟醸、吟醸、本醸造、また糖類は一切使用しないという良心的な普通酒です。
全国及び東北清酒鑑評会には、この「喜久泉」が出品され、業界最高の名誉である金賞を幾度となく受賞しています。
もう一つの銘柄は「田酒」。田の酒と書いて「でんしゅ」と読みます。「田」はもちろん、酒の元となる米が獲れる田んぼを意味し、名前の通り、日本の田以外の生産物である醸造用アルコール、醸造用糖類は一切使用していないことを力強く主張した、米の旨みが生きる旨口の純米酒です。
「日本酒の原点に帰り、風格ある本物の酒を造りたい」という一念で、昭和45年に昔ながらの完全な手造りによる純米酒の醸造に着手。その後、商品化までに3ヶ年を費やし、発売は昭和49年10月1日でした。
現在は幻の米といわれる、かつての青森県産初代酒造好適米 “古城錦” を特定の農家に栽培を依頼し復活させ、平成3年から仕込みを開始し「田酒 古城乃錦」として地元向けに発売しています。
また、「純米大吟醸 百四拾 田酒」は“山田錦”に匹敵する良質な酒造好適米育成の研究の末に誕生した、青森県奨励の県産酒造好適米 “華想い” を使用。麹米・掛米すべてに “華想い” を用い、まさしく「青森の地酒」として弊社が自信を持ってお送りする逸品として完成しました。本銘柄「百四拾」とは、“華想い”と命名される前の県農業試験場系統名「青系酒140号」に由来しています。
金冠 大吟醸「喜久泉」*金賞受賞酒と同一ではありません
株式会社 西田酒造店 青森県青森市大字油川字大浜46番地
ブランド一覧
「田酒」純米大吟醸 斗壜取り・純米吟醸 山廃・純米大吟醸 百四拾
「喜久泉」大吟醸 雫しぼり・大吟醸善知鳥・吟冠 吟醸酒 などなど
青森県酒造好適米「古城錦」
従来,青 森 県 では酒造好適米が栽培 されてお らず,そのほ とん どは兵庫県や岡山県に依存 していた。 また,東北 地方で栽培 されていた酒米は,品 種が限 られ ていた うえに品質に も幾つか の課題が残 されていた。
そ こで,青 森 県農業試験場 では,兵 庫県 の山田錦以上の高品質で,青 森県 の気候 風土 に適す る酒米品種の育成に取 り組 む ことになった。
まず,昭 和34年 に,五 百万石を母 と し,青 系50号を父 として交 配 した。つ ぎに,そ の選抜化 を図 って昭和40年,系 統名,青 系62号 の誕 生を迎えた。以来生産 力及 び特性検定試験や地域 適応試験 を 繰 り返 し,昭 和43年,雑 種等 の交配 を経 った9代 目を 「古城錦」 として採用す るこ とに した。
古 城 錦 に つ い て
1)形 態的特性
古城錦 は五百万石に類似 して,苗 代期 はガ ッチ リ型 の草姿を示す が葉色はやや淡 い。分 けつ は五百 万石 よ りやや 少ない。穂揃いは,や や不良であるが,止 葉 は直 立性で草型 は良好 である。成熟期における稈長 は,五 百万石よ りやや短か く,穂 長 と穂数は約五百 万石程度であ る。
粒着 は粗 で 短稈穂重型 の 粳系統 であ る。 稈 の 細太 ・剛柔 ・玄米の形状 ・心 白発現率等は,五 百万石程度であ るが,品 質は五百万石よ りもやや優れてい る。
2)生 態的特性
古城錦 の出穂期 と成熟期 は五百 万石 よ り早 く,ト ワダ並 で中生 の早に属 し,倒 伏に対す る抵抗性 は五百万石 より強 い。収量は五百万石並である。 いもち病 に対す る抵抗性は葉 いもち病並びに穂い もち病 ともに五百万石 より強 く トワダ並 であ る。また障害型 の冷害 に対す る抵抗性は トワダ並である。
3)米 質の特性
玄米 の千粒重は25.6~26.6gで,豊 盃 の24.6~25.3gよ り重 い。心白の発現率は豊盃 よ り高い。
古城錦の心白率は20%,豊 盃16%で あ り,そ の他 の整 粒米以外 はほぼ同 じであ る。古城錦 は豊盃 よりやや粒形が大きい。 また玄米の堅 さは豊盃 が軟 らか であ り,古城錦 は豊盃 よりやや堅い傾向にあ る。
*https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/83/1/83_1_2/_pdf
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