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<経産大臣指定伝統的工芸品> 兵庫 出石焼

2021-07-01 09:10:34 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「出石焼」

 Description / 特徴・産地

 出石焼とは?
 出石焼(いずしやき)は、兵庫県の豊岡市出石町で作られている磁器です。出石町は、現在は4軒の窯元が製造をしており、伝統を受け継いでいます。
 出石焼の特徴は、国内でも珍しい白磁という点です。柿谷陶石という純白の原料を使って少しの濁りもなく完成した磁器は、他に例を見ないほどの圧倒的な白さを誇ります。
 伝統の白磁彫刻一本を極める窯元、繊細な絵付けを施した個性豊かな器を作る窯元など窯元それぞれが独自の方針を持ち、多様な出石焼が作られています。絹のようなつややかな白さをもつ出石焼の器は、日常的に使う食器としてもふさわしく、300年余りの伝統がある出石皿そばは、出石焼の器に盛ることで洗練されて今も多くの人々に支持され続けています。
オリジナルの絵付けができる「絵付け体験」を気軽に行える所もあり観光客にも人気です。

 History / 歴史
 明和の1764年(宝暦14年)に伊豆屋弥左衛門が出石町に土焼窯を開設したことが、出石焼の始まりだと伝えられています。出石町で白焼きをはじめようと思い立った二八屋珍左衛門が、出石藩より援助を受けて有田におもむいて陶器の製造法を学びました。その後、一人の陶工を引き連れて帰ってきましたが、資金面で苦しくなり珍左衛門は丹波に移ることになります。残された陶工は珍左衛門の意志を受け継ぎ、出石町の土焼き職人となったことで、出石磁器が伝承されることとなりました。出石藩が窯の直営に乗り出しても、経営は思いのほか厳しかったとされています。
 江戸時代後期になり、ようやく出石の窯業は活気を帯びていき、今の出石焼のルーツを築き上げた、鍋島藩窯の御細工職人を中心としたエリート集団・「盈進社(えんしんしゃ)」が登場します。
 大量の白磁の原石が発見されたことも相まって、出石焼は改良を重ねられていきました。その結果、盈進社はこれまでにない白磁を生み出すことに成功し、1904年(明治37年)のセントルイス万国博覧会にて金賞を受賞して、出石焼は世界に多く知れ渡ることになります。

*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/izushiyaki/ より

 

 但馬の自然で育まれた新しい芽=出石焼の職人
 但馬の京都ともいわれる出石。今も風情豊かな城下町の町並みの中に歴史が息づいている。そんな繊細な環境の中で生まれたのが出石焼。しっとりとした磁肌と繊細さに心を奪われた青年に出会いました。

 
 伝統の大切さ
 「95%の古典と5%の新しい技術。いや99対1かもしれません」と組合の国村さんは語る。出石焼きは偶然が入り込む余地が極めて少ない焼きものなのだ。「あいまいは許されません。計算づくでないと成功しません。徹底した管理が必要なのです。」と話は続く。長い歴史の中で但馬の美しい自然と調和して、出石焼が伝統の元に研ぎ澄まされてきた。素人離れするのに10年以上の修行、プロと言われるには20年以上の修行が必要なのもうなづける。その結果、素地の白をいっそう引き立たせる美しい白磁、出石焼ができあがるのです。


 あくなき探求心
 国村さんは修行中、どうしても自分の窯が持ちたくて2年間のサラリーマン生活で資金を作り、9年前に自分の窯を持ち独立する事ができた。「品があって格調の高い作品を作っていきたい」と話す国村さんの目は熱い思いで輝いている。但馬の美しい自然を源として「美しいと感じる作品を作っていきたい。」言葉で表すなら「すがすがしさ」「華やかさ」「淡青」「緊張感」そして「安堵感」だという。それを表すには「作家自身の意識が肝心であり、技術と共に美意識をとことん追求していきたい」「自分自身に問い続け、自己修行を重ねる事が美しいと感じる作品には必要だ」という。


 新しいチャレンジ
 今後の活動としては、伝統を守り、さらに技術を磨いていくものの、他の技術の導入にも挑戦していきたいと考えている。例えば木の葉を柄としてとりこんだ「木の葉天目」や、油の滴が染み付いた文様になっている「油滴天目」などバリエーションを増やしていきたいという。「さらに美しいと感じる出石焼」を目指してますますの健闘を期待したい。


 職人プロフィール

 国村 広志

 1964年生まれ。
 大阪芸術大学在学中から弟子入り。途中2年間サラリーマン生活により釜購入資金準備。27歳に独立。現在出石高等学校講師、出石陶砿協同組合役員。日本伝統工芸展入選2回、日本陶芸展入選2回。

*https://kougeihin.jp/craft/0416/ より


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