どんなに実績があっても、どれだけ輝いていた人生があっても、
今の自分しか知らない人にはなにもわからない。
ただただ、そのとき付き合いのある人にそのときの自分がどういう人物かを判断される。
その時、その時を精一杯生きて今の自分を見せていくしかないのだ。
過去の事は過去の事で、今の自分には全く関係ない事なのだ。
転勤した時には、折角築いたものがむしり取られる事にサラリーマンの空しさと感じていたが、
それは当たり前の事で、過去に手に入れたものが永遠に自分のものであるはずはないのだ。
どんな関係も、どんな環境も一時の事で永遠には続かない。
一生続いたとしても、死ぬ時には手放して行くのだ。
しょせん、独りで身一つで生まれてきて、全てを手放して身一つで死んでいくのだ。
手に入れたと思っているのが間違いで、お金も、財産も、大切な人も、何かの実績も全て無になるのだ。
今日は、ひどくお世話になった師範の命日。
必死になって生きていたが、それ以上に評価をされ、自分を引き上げてくれた人、認めてくれた人。
鍛えてくれて、教えてくれて、多くの感謝をもらった方。
あの時の人生の勢い、周りの反応、は、今とは全く違う。
しかし、自分がしっかりと生きていて、認められていた事は忘れない。