アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ダイバーシティって何ですのぉ

2015年11月12日 | Weblog
 楽しい人権教室…私の管轄は、「5市4町」。5年前は3市しか受け入れてくれていませんでしたが、現在は、3市4町でやらせていただいております。よって、少々多忙。嬉しい悲鳴ですがね。もっとも、「やらせていただいております」というのはおかしいのです。文科省も、法務省も、「学校で、(「外部の人を招聘して」というニュアンスで)人権教室をしなさい」と、言っているのですから、学校から、「人権教室をお願いしま~す」というのが…筋のような。まあ、外部の人間の出入りを嫌う部分もあるようなので、こちらが下手に出ていれば良いわけですね。

 で、私の「いじめに関する講話」は、二本の柱から成っています。一本目は、個々人の「違い」を尊重し受け入れる。二本目は、助け合い。中学生向けには、一本目を、「respect others」と、しています。中学生には、英語のほうがなじみやすいかなと。

 最近よく耳にするのが、「ダイバーシティ(diversity)」という言葉。以前は、「社会的マイノリティを(社会へ)積極的に受け入れよう」という意味でした。ところが最近は、「社会的マイノリティが、多様な人材」に置き換わってきています。そのため、頻繁に耳にするようになってきた…こう考えていいでしょう。
 現在のダイバーシティの基本的概念は…
 1 個々人の「違い」を尊重し受け入れる。(あ、あれーっ!)
 2 「違い」に価値を見つける。(おおっ!)
 なんと、私がこの5年間、いじめに関わる人権教室の柱としていたことと、ダイバーシティの概念が、ピッタリ合致していた!偶然なんですがね。

 早速今週の人権教室で使わせていただきます。
 「いいですかみなさん!いじめを減らすために皆さんができる努力は一つしかありません。そ、それは、『ダイバーシティ』です!(ウフフ、決まったぜ)」
 えっ?「ダイバーシティです。といわれても、中学生には何のことやら分からないだろう。潜水夫の住む町かなとでも思われるのがオチだ」だって?…た、たしかに…。

 外山滋比古さんが中学校の国語教科書に、「ことばとそれがあらわすものごととの間には何ら必然的な関係はない(アンティークマン注:熊という動物を「熊」と呼ぶのは、単なる約束事で、必然的な関係などないということ)と書いた。
 ある中学校から、「この文章、間違ってます。直してください」との手紙が届いたという(外山滋比古 「読み」の整理学)。滋比古さんは、「諸君は分かることは読めるが、分からないことは読めない。分からないのは誤りだは思い違いだ」と、返事したという。強気だぁ!私も言ってみたいよ!

 「ダイバーシティの意味が分かりません」という質問が出たら、「諸君は分かる。きっと分かる。分からないのは思い違いだ」と、言ってみようかな。外山滋比古さんの一部パクリですから、なかなか強い。えっ?その返答では、来年の人権教室依頼が激減するって?はーい!撤回しま~す。