アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「人の為」にならない「偽」 

2015年11月10日 | Weblog
 偽造・偽装事件ですぐに思い出すのが、「ミートポープ事件」。「牛の挽肉」に、「一片の牛肉も入っていなかった」。豚の内臓や血を混ぜて挽いて牛の挽肉…。ツメに火をともす極貧の家族…子どもの誕生日のお祝いに、「ミートホープ」の高価な牛の挽肉をかってハンバーグを作った。子どもは大喜びで、「おいしいね。ありがとう!おとうさん、おかあさん」。それはそれは幸せなひとときだった。無理して買った高価な牛挽…それは、捨てられるべき内臓を挽いたものだった…。今思い出しても、怒りに震えます。

 比内地鶏の偽装事件は、原料を比内地鶏と表示しながら実際は安価な廃鶏(はいけい:早い話が捨てられるべきもの)を使って薫製や「つみれ」などを製造販売していたというもの。
(当時の)社長は、偽装に反対する部下に対し、「鶏は鶏だ。牛や豚を使っているわけでねぇからいいべしゃ」と言っていたという。まあ、一片の牛肉も使っていない「牛挽」よりも、廃鶏とはいえ一応「鶏」を使っていたところは、ミートホープほど罪深くないかな。いやいや、ツメに火をともす暮らしの人も何かの記念日に奮発して買ったかも知れないので、十分罪深い。

 秋田市の肥料製造会社が、米ぬかなどの有機原料を使わずに無機原料を使うなど、原料の配合が(納入先のJA全農が指定する基準に)適合していなかった。それなのに、適合していると偽っていた。なんなんだ?!免震ゴム、車のエンジン、建物のくい打ち…ああ!データ偽造大国日本!車のエンジンは日本じゃないだろうって?かっての同盟国ですから、日本と同じ扱いです。

 肥料の成分や配合割合の不適合は、それだけでは終結しない。ツメに火をともす暮らしの人が、メモリアルデイに奮発して成分や配合不適合の肥料を買うのかって?そ、それはないと思いますがね。
 農家が大打撃を受けるかも…農家は基準外の肥料を使っていたことになりますよ。「有機農産物」も化学肥料を減らした「特別栽培」も規格に適合しない恐れがあるわけです。そうなってしまうと、価格の安い「一般農産物」として販売せざるを得ない。
 内臓だけの牛挽き、廃鶏の比内地鶏に匹敵する罪深さ。…とにかく、日本よ!偽造大国は返上しようよ!私も頑張ってるんですよ!何を頑張ってるかって?薄毛が気になるけど、偽造・偽装したくないから、「カツラ」は被らないのです。
 
 (とある実況放送)アンティークマン選手、ホームへヘッドスライディング!タッチアウト!おっと、帽子が飛んだ!おや?何かが飛んだ?アンティークマン選手、帽子と…何かを持ってベンチへ帰ります。あっ!カツラです!カツラです!カツラを持ってベンチへ…。…これ、みっともなぁ~い!