アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

薬剤費が月3万円

2016年05月04日 | Weblog
 畑おこしは農家に頼んでいるんですが、その様子を見ておりましたら御近所の「メンテナンス会社」の社長さんが世間話をしに出てきました。
 一瞬別人かと思いました。なぜかって、「小太りのおっちゃん」だった社長が、「痩せた爺さま」になっていたからです。
 どーゆーことかって?私も知らなかったのですが、「胃がんの手術をして13kg痩せた」んだと。お顔が…。気の毒なほど皺くちゃ!私より、しわくちゃでした。私も、75kgで、100日入院して60kgで退院しましたので、顔の皺は、32本なんてもんじゃなかった(4×8=32 シワサンジュウニ)。
 現在、小学生が私に言います。
「あっ、イケメン先生だ!イケメン先生、だけど皺くちゃ!」
 言わせているんだろうって?あ、あのね!言わせるはずないでしょう!「だけどしわくちゃ」は、言ってほしくはないが、真実だからしょうがない。イケメン先生は、まあ、見方の問題なのでしょうがないですがね。子どもは正直です。

 閑話休題。メンテナンス会社の社長さんなんですがね、「内視鏡で胃の三分の二を取った」んだと。で、1年間、再発予防の薬を飲まなければならないのだという。
 「1か月の薬代が、3万円なんだよねえ…きついんだわぁ。仕事がなくてね」
 
 1か月3万円は、厳しいですよ。皺イケメンとしましては、年金では暮らせない年金受給者ですから、よーく解ります。3万円が、いかに大きなお金か。保険が適用されているわけですから、実際の薬代は、「9万円」ということか?日本国の財政、破綻しないかねえ。

 がん治療薬「オプジーボ」(一般名は『ニボルマブ』なんだそうで…暗記出来ません)に比べたら、たいしたことないって?
 オプジーボは、がん関係の免疫療法薬。難しいことは分かりませんが、「夢の新薬」なのだそう。しかし、BUT、1人の患者がオプジーボを使うと、1年に3,500万円かかるんだと!マ、マ、マジスカ!ってとこ。
 1年に3,500万円もかかる薬ですが、患者負担は月8万円程度で済むという。これは、国民全員が加入する公的保険(国民皆保険)があるのと、医療費の自己負担分が一定額を超えると軽減される高額療養費制度があるから。
 月8万円は高いが、貧乏人でも何とかなる金額。つまり、金持ちが生きて貧乏人が死ぬという構図ではないことがありがたい。

 で、問題は…日本の肺がん患者の5万人を対象に、オプジーボを1年間使うとするとどうなるか。(日本の肺がん患者は、推定で13万人だという)
 3,500万円×5万人=1兆7,500億円
 こ、この薬代が必要となるってことは…日本の薬剤費は、約10兆円ですからぁ、5万人がオプジーボを使うと、今の薬剤費が1.2倍になるかもしれない。13万人がオプジーボを使う可能性もあるわけで…!日本国の財政は…!

 それにしても、毎月3万円の薬を飲まなければならない社長さん。暮らしが困窮。8万円に比べると安いモノですが…。かく言う私も、自慢じゃないがステロイド剤を大量に服用している病人。薬剤費は月額1万円程度。こういう人、たーくさんおります。
 病人はどんどん増える。「夢の新薬」もどんどんできる。だけど高額。
 日本国、これからが大変だわ。