田舎のスーパーにも「柿」が並ぶようになりました。果物は何でも好きですが、柿の場合「堅い柿→少し柔らかくなった柿→べちょべちょの柿」その時々に、「味や食感や色」を主張してくれる「ハイクオリティフルーツ」だと、いつも感心しています。私が一番好きなのは、「べちょべちょの柿」。スプーンで食べます。上等なゼリーです。「皮の固さと、実のべちょべちょさ」このコラボも美味しい。…解ってますよ。「コラボ」は、人が係わっていなければなりません、「皮と実のコラボ」は、使い方が間違ってます。解ってるんなら使うなって?そのうち、市民権を得てしまうでしょうから…。
奈良県立医科大学が、柿から高純度に抽出した柿タンニン(柿渋)が、新型コロナウイルスを1万分の1以下に不活化することを確認しました。この秋の注目は、「柿」ですねえ!柿は、奈良!
奈良県立医科大学が、柿から高純度に抽出した柿タンニン(柿渋)が、新型コロナウイルスを1万分の1以下に不活化することを確認しました。この秋の注目は、「柿」ですねえ!柿は、奈良!
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺 正岡子規
法隆寺を訪れた時、ちょうど正午に居合わせたので、「鐘」を聴くことができました。で、鐘と次の鐘との間が長いんです。観光客にとっては、長い時間鐘を楽しめるのでうれしい事ですね。
で、次の抜粋は、正岡子規の「くだもの」から…
法隆寺を訪れた時、ちょうど正午に居合わせたので、「鐘」を聴くことができました。で、鐘と次の鐘との間が長いんです。観光客にとっては、長い時間鐘を楽しめるのでうれしい事ですね。
で、次の抜粋は、正岡子規の「くだもの」から…
・・・或夜夕飯も過ぎて後、宿屋の下女にまだ御所柿は食えまいかというと、もうありますという。…早速沢山持て来いと命じた。やがて下女は直径一尺五寸もありそうな錦手の大丼鉢に山の如く柿を盛て来た。・・・余は柿も食いたいのであるがしかし暫しの間は柿をむいでいる女のややうつむいている顔にほれぼれと見とれていた。この女は年は十六、七位で、色は雪の如く白くて、目鼻立まで申分のないように出来ておる。・・・やがて柿はむけた。余はそれを食うていると彼は更に他の柿をむいでいる。柿も旨い、場所もいい。余はうっとりとしているとボーンという釣鐘の音が一つ聞こえた。・・・あれはどこの鐘かと聞くと、東大寺の大釣鐘が初夜を打つのであるという。
さて、子規はどこの寺の鐘を聞きながら何を食べているでしょうか?東大寺の鐘を聞きながら、柿を食べていますよね。
ところが子規の句は…「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」
「奈良を旅し、好物の柿を食っていると、法隆寺の鐘が聞こえてきた」…「法隆寺を、興福寺に替えても、法起寺に替えても、いいんじゃないか?」で、私は、正岡子規にとって「法隆寺」でなければならない何かがあるはずだ。と、考えておりました。
ところが子規の句は…「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」
「奈良を旅し、好物の柿を食っていると、法隆寺の鐘が聞こえてきた」…「法隆寺を、興福寺に替えても、法起寺に替えても、いいんじゃないか?」で、私は、正岡子規にとって「法隆寺」でなければならない何かがあるはずだ。と、考えておりました。
本来なら、「柿食えば鐘がなるなり東大寺」ですよね。私は、「くだもの」に載っている文章から、東大寺を法隆寺にした理由が分かったような気がしています。
本当は、「柿食えば鐘がなるなり東大寺」にしたかったのでしょうが、そうしてしまうと、「誰に柿をむいてもらったのか?」が推測されてしまう。
「くだもの」に、東大寺の近くの宿で柿をむいてくれた女の子の事が詳しく書かれているわけですから。
「年齢は16~17歳で、肌の色は雪のように白くて、目鼻立ちまで申分のない美人」と。子規は、この娘が気になってしょうがない。しかし、そんな自分の気持ちを他人に悟られたくない。まして、この娘さんに悟られたくない。そのため、東大寺ではなく、「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」と、しなければならなかった。
本当は、「柿食えば鐘がなるなり東大寺」にしたかったのでしょうが、そうしてしまうと、「誰に柿をむいてもらったのか?」が推測されてしまう。
「くだもの」に、東大寺の近くの宿で柿をむいてくれた女の子の事が詳しく書かれているわけですから。
「年齢は16~17歳で、肌の色は雪のように白くて、目鼻立ちまで申分のない美人」と。子規は、この娘が気になってしょうがない。しかし、そんな自分の気持ちを他人に悟られたくない。まして、この娘さんに悟られたくない。そのため、東大寺ではなく、「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」と、しなければならなかった。
なぬ?東大寺以外なら、どこの寺でも良かったんじゃないか?なぜ法隆寺なんだって?それは、東大寺に匹敵する、「格式、規模」の寺でなければならなかったからでしょう。あと、東大寺からできるだけ離れた所の寺にしたかった。
法隆寺の隣の中宮寺では役不足だった。中宮寺に失礼だって?中宮寺を軽く見ているわけではありません。何しろ、聖徳太子の御母様と深い関係があるお寺ですから。ロダンの彫刻に、「考える人」がありますが、中宮寺のご本尊は、「考える姿の仏像」なんです。お顔も美しい。それまで、仏像の顔など気にもならなかったのですが、近年「仏像の顔」が分かるようになってきています。齢を重ねたからでしょうか。
法隆寺の隣の中宮寺では役不足だった。中宮寺に失礼だって?中宮寺を軽く見ているわけではありません。何しろ、聖徳太子の御母様と深い関係があるお寺ですから。ロダンの彫刻に、「考える人」がありますが、中宮寺のご本尊は、「考える姿の仏像」なんです。お顔も美しい。それまで、仏像の顔など気にもならなかったのですが、近年「仏像の顔」が分かるようになってきています。齢を重ねたからでしょうか。
「柿」、今年も食べます。スーパーのチラシ、「特価、1個158円」う~ん、きっとお安いのでしょうけど…もう少し安くなったら買います。楽しみだなあ!