リーグ戦30節:ホーム湘南ベルマーレ戦は、アルビが3点のリードを奪うも湘南の反撃に遭い、3-2の薄氷の勝利でありました。堅碁のハットトリックで3得点をあげ、ホームでの連勝記録を更新したこのゲームを、私情を交えて振り返ります。
ボクが湯沢で仕事を終えたのは、11時半ちょっと前でありました。雨の湯沢を出発して高速を飛ばしましたが、どう考えてもキックオフに間に合うのは無理であります。「事故を起こさないように安全運転で」と心がけながら、昼食の山崎ランチパックを頬張りながら運転し一路ビッグスワンへの車を走らせました。
渋滞もなく高速道路の運行は順調で、ビッグスワンの駐車場に到着した時はキックオフの13時を少し過ぎたあたりでありました。そこから走る、走る。息を切らしながらスタジアムに到着し、女房からスマホに連絡のあった席に移動すると、なんか周囲の感じが変であります。G裏ですからみんなが立って応援しているはずなのに、ほとんどの人が座っています。
なんと、ボクがゴール裏に到着したのは、堅碁の1本目のPKシーンでありました。なんかわけがわからず、女房と言葉も交わさないうちに、「ゴール!」。周りの皆さんとハイタッチをしておりました。ところがエリア内に亜土夢が飛び出したとかで、PKはやり直しに。ボクの嫌な予感を払拭するかのように堅碁は落ち着いてPKを決め、2度目のハイタッチ。待望の先制点がアルビに入りました。
さて、そこで落ち着いてピッチを見ると、堅碁、達也、ヒデのFW3人がピッチにいるのにビックリ。成岡をボランチに、ヒデをサイドハーフに使うことで好調のFW3人を同時使いするという、ヤンツ-マジックでありました。なるほど。こういうことも練習していたんですね。確かにこれならば、ジョーカー武蔵の投入も可能です。その代わり、ミカはベンチですけどね。
今日もアルビは躍動します。金珍洙がいいし、亜土夢もいい。そしてボランチのレオと成岡がすばらしい。1点先制して、プレーも落ち着いてきたようです。応援しながらしみじみ感じたのは、「レオシルバは今季のアルビに絶対に必要な選手だ」ということでありました。
結局1-0のまま前半終了。「湘南の”ラピュタ”のチャントはいいね」などと女房と話しながら、験担ぎのメンチカツを食べて後半開始を待ちます。ふとアルビのベンチを見ると、背番号4のユニフォームが目に入りました。天皇杯で大ケガをした金根煥のユニフォームであります。選手の「金根煥とともに戦うぞ」という気持ちなんですね。金根煥選手の早い回復を祈ります。
後半が始まりました。湘南の選手との接触プレーで成岡がケガをし、出血しのため頭を包帯でグルグル巻にしてプレーをする姿に、「頑張れ!成岡!」と大声援。そんな声援に応えるかのごとく、今日の成岡は大活躍でありました。後半18分頃でしょうか、成岡がエリア内に切り込んだところで倒され、本日2回目のPKゲット。キッカーは堅碁がこれを決めて2点目。ボクらは本日3回目のハイタッチであります。まぁPKとはいえ得点は得点です。得点王ランキング2位の堅碁が、ザッケローニの前で複数得点ですからこりゃぁいいアピールであります。
後半20分過ぎに、達也から武蔵にスイッチ。達也もヨカッタですよね。ホント、献身的に走り回る選手です。今日のゲームでも堅碁とのコンビネーションがよく、何度もチャンスを演出していました。ボレーシュートも惜しかったですね。堅碁から入ったボールに、タイミングはドンピシャでした。「達也に得点をとらせたい」これが全サポーターの共通した願いであることは間違いありません。
後半27分頃、堅碁がハットトリックを達成した3点目は、達也と交代した武蔵が演出しました。バイタルエリアにドリブルで切り込みボールを保持した武蔵が、右サイドの亜土夢にパス。亜土夢がゴール前にクロスを入れたところに、レオシルバと堅碁が飛び込み、堅碁の足に触れたボールがネットを揺らしました。これで3-0です。ハットトリックです。見たか!ザッケローニ!これが新潟の川又だ!もうゴール裏はお祭り騒ぎ!
しかし、今考えてみれば、この3点目で浮かれたボクらも悪かった。まだ20分も残り時間があるのに「蹴っちらせ」と調子に乗りすぎたのかもしれません。ヤンツー監督の「4-0、5-0にならなければならないところで決められなかった」という言葉にもあるように、武蔵が「おーい、それは決めろよ」とボクらが思うようなビッグチャンスを決められず、堅碁もすばらしいドリブル突破から撃ったシュートに力が入りすぎ、チャンスに追加点を奪えずというシーンが続きました。
アルビが3点取って選手の心にもサポーターの心にも僅かな隙ができたのは否めません。そこに「絶対残留するぞ」という湘南の選手とサポーターの大きなエネルギーが襲いかかります。あっと言う間に2失点し、1点差に詰め寄られます。そうなると、湘南の勢いは止まりません。怒濤の攻撃でアルビ陣内に攻め続けます。「うひゃ~!3-0の楽勝ムードが、一転して昨年の”潟られる”パターンだ!」「浮かれていてご免なさい!」「最後まで守り抜いてくれ!」祈るようなボクらの願いが通じて、最後は薄氷の勝利でありました。
いやしかし、サッカーというのは怖いですね、そして難しい。ちょっとしたことで流れがガラッと変わります。今日のゲーム、ホント勝ち切れてヨカッタです。選手の皆さん、お疲れさまでした。そして「ホーム7連勝」というすばらしい記録も更新されました。堅碁は3得点で総得点を20点の大台に乗せました。これもエジミウソンのもつチーム記録を抜いたそうであります。おめでとう!得点ランキングトップの大久保との差は僅かに「2」。残り4試合で追いつき追いこすチャンスは十分あります。「得点王:川又堅碁」の実現を大いに期待しております。頑張れ!堅碁!頑張れ!アルビレックス!