
前回は初代広重の「東海道」に関することであったが、ここの五作品は別人のものである。
上段左から、「二代目広重の東海道五拾三駅」「芳年・国周他の末広五十三次、及び芳虎・暁斎他の書画五十三駅」「二代目広重他十五名の絵師の御上洛東海道」、下段「三代豊国の役者見立東海道五十三駅」「渓斎英泉の見立吉原五十三駅」である。
以上だけでもかなりの数になるが、他にも北斎や他の絵師による作品もありで、実際にどれほどの作品が出されていたのか正確にはわかつていないようである。
なお、五十三次といっても出発・到着を入れて五十五図が普通だが、「役者見立」は同じ宿駅が二図とか中間の宿駅があるので135図、「御上洛」も同様でさらに京に着いて後の様子ありで141図と二冊分以上の長大なシリーズとなっている。