錦絵の豆本を作るからには歌麿と写楽は欠かせないが、これは例の永谷園カードを中心にアレンジしたものである。
広重や北斎などのように、一つの標題で纏まった長大なシリーズ作品が入手出来ないので、どうしても寄せ集めの作品集になってしまう。もちろんこれはこれでバラエティーに富んだ面白さはあるのだが・・・。
ところで、この二冊の装丁は継ぎ表紙といって、一枚のクロスで覆うのではなく見たとおり背の部分は別になっている。僅かばかり手間はかかるが、大きなクロスでなくてすむし、横縞のクロスで見た目にも和綴じ風になるので、特に横長版ではよく使う装丁である。