風は東楡の木通りから

クリスチャンフルート吹きパスピエの愛する音楽、猫たち、薔薇の毎日

弘法は筆を選ぶ?

2006-12-20 01:20:21 | 音楽
今日は久しぶりに渋谷へ行ってきた。

今日は中学時代に使っていた古いフルートの調整のためにフルート職人のSさんのところへ行った。Sさんのところへいくといい楽器がためしにふける。これも楽しみの一つ。今日は2つのフルートを試しに吹いてきた。2つともすばらしい楽器。持てば一生物といわれる総銀製のフルート。全然音の響きが違う。音質がとてもやわらかい。今使っているフルートと比べ物にならない音。やっぱりいいなぁ~もちろんお値段はえっというような値段。

そのときアメリカにいるときお世話になった牧師先生の言葉がよみがえってきた。

「パスピエさん、弘法は筆を選ぶのよ~。」

そのとき買ったばかりのフルートのことで、「メーカーやブランドにはこだわらないんです。弘法は筆をえらばずって言うじゃありませんか。」とあまり考えずに楽器を新しくしたことを報告した私に対して、ちょっと困り顔の牧師先生がこういったのだった。

アメリカにいる頃つどっていた教会は、牧師が音楽家だったからか不思議と信徒達も音楽家が多かった。ピアノの達人の牧師先生を筆頭に、バイオリン奏者、オーボエ奏者、クラリネット奏者、パイプオルガンなんか弾ける人がいたりして・・・。だから教会での賛美のお話になると牧師先生も熱が入る。あっけらかんとしている私に楽器はよくよく考えて買いなさいよとのアドヴァイスであった。

Sさんのところで総銀製のフルートを吹いてみてその音質と吹きやすさにびっくり。こんなにちがうものなのか!と。


Sさんは私の楽器を調整しながら「パスピエさん、今まで音作りに相当苦労されたんじゃないですか?」という。調整の時点で私のクセまで見抜いてしまうのだからSさんはすごいな。「いい楽器はもっと楽に音が出るものなんですよ」と前も言われた事がある。

2本のフルートをそれぞれ吹き比べる。どっちもいい音だなぁ。今使っている楽器も嫌じゃないけど(それはそれなりに軽くていい音!)やっぱり響きがちがう。こうなると演奏する楽しさは倍増する。時間がたつのも忘れて吹きまくり。

弘法は筆を選ぶのね~。納得。。。。