阪田さんの指揮者デビュー、聴いてきました。
プログラムはこちら
モーツァルト+(プラス)という
神奈川県立音楽堂のシリーズのひとつ。
阪田さんらしいプログラム。
あまり見かけない曲目です。
最初のコンサート・ロンド。
師のスコダ氏のカデンツァがあるそうですが、今日は自分のカデンツァを弾く、とプレトークでお話しされていました。
これが素晴らしいカデンツァでした。
阪田さんは、ちゃんとモーツァルトのテイストを
残しながらも、オリジナルの閃きがありました。
オペラ風に始まったので、
この路線かと思ったらどんどん音世界が広がり
楽しかったです。
自作のカデンツァが
作曲家とは関係のないものとなっているものを
耳にすることがありますが、
阪田さんのものはモーツァルトが書いたと思ってしまうほど、
曲にマッチしている上に新鮮でした。
そして、やはり本領発揮は最後のコンチェルト。
第1楽章はカッチリ始まり、クレンペラー?
という感じ・・
と言いながら、さほどクレンペラーを分かってはいないのですが
ドイツで勉強している人なんだなぁ、と思って聴いておりました。
最高だったのが第3楽章。
この楽章はヴァリエーションになっていますが、
各ヴァリエーションのキャラクターがくっきり。
最後はエリザベートで阪田さんとブラレイの終わり方が
合っていなかったので、今回やっとスッキリしました。
阪田さんがしたかったのはこの演奏だったのだと、
コンクールの時に、少々中途半端感が全体に漂っていたので、
自分で指揮できるコンチェルトは、弾き振りの方が良いな、
と思いました。
それにしても、ご自分が弾く直前まで常に立って
少しの間も指揮をされていたので、
律儀だなぁ、と拝見していました。
アンコールは、ピアニストなのにソロが1曲もないのは・・
と、袖で言われ、ご自身が編曲した
アーンの「クロリスに」
おー!
私はこの曲をyoutubeで聴いて、
「あら、阪田さんって、音キレイで歌えるのね」と知りました。
その翌年にエリザベートコンクールで
すっかりファンになりました。
今回、初めて神奈川県立音楽堂に行きました。
駅から少し歩くので迷わないか心配でしたが、問題なく到着。
紅葉坂は思ったより大変ではなかったです。
もっと長い坂がずっと続くと思っていたので
坂道の写真を撮ったつもりが、撮れていませんでした・・
残念
早く着いたので、ホールの裏の方にあるベンチで一休み