シューベルトの子守歌後、少しずつ笑顔が見えてきた自閉症の女の子。
レッスンが順調に進んできていました。
ところが、夏休み中にレッスンに1度しか来れなかったことから状況が一変しました。
久々に会った彼女は、どうしたことかハイテンションで落ち着きがなく、声もやたらに大きい。
歌やピアノも途中から勝手にテンポを速める。
彼女のピアノに伴奏を付けようとすると、私の手をどけて一人で弾きたがる。私が弾き歌いをすると横からピアノをガチャガチャ鳴らす。
8カ月前に戻っていました。
虚しさが私の中に沸き上がりました。
積み重ねが出来ない。またやり直しという想い。
せっかく彼女と楽しい時間が過ごせるようになってきていたのに・・
こんな時にいつも思いました。
ご両親は彼女と毎日一緒、一生一緒なのだと。
気を取り直してまた始めるしかない。
゚・*:.。. ☆☆.。.:*・゜゚
このようなことはその後も幾度となくありました。
休みが続かなくとも。
やっとこれならできる、という状態になっても翌週にはその記憶をそっくりどこかに置いてきてしまったようでした。
その繰り返しでした。
しかし、年数を重ねてわかったのは、その時にできなかった、というより受け入れてもらえなかった、と理解した方がよいかもしれませんが、3カ月、6か月と間をあけて再び試みるとできるようになる、ということです。
どのお子さんでもそうですが、その時を待つことがレッスンには必要です。