ここでひとつ大事なことを書いておきます。
診断についてです。
これは不用意に私たちが憶測で本人や保護者の方に「LDではないか」と言ってはいけません。
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何らかの発達障がいを見出した時に、母親にフィードバックすることは専門家でもたいへんな事だと言います。
特に行動に問題がなく、LDだけの場合は納得してもらうのが難しいそうです。
専門家は、こういう状態なのでつまずきがあるのではないですか?とはっきりさせた上で、つまずきの強い所、苦手な所をフォローすることを考えたい、と話すようにしているそうです。
他の子と違うから、遅れているからフォローさせてほしいという言い方は絶対にしないと。
何とか救いたいということでお願いすると親御さんも気付いている部分もあるせいか、承諾してくれるそうです。
そうは言っても理解してもらえないお母さんもいると。
感情的になり、「うちの子は違います」と言い張られ、1年位かかる人もいるそうです。
普通は文字を書き始めて、あれっ、と思うケースが多いそうですが、小3くらいまでわからないケースもあるそうです。
その間に子供がつぶれてしまう可能性もあり、その結果、学習の積み残しが増え、いじめ、不登校も出てくると。小5になって不登校になり始めて初めてLDと気付いた子もいたそうです。
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一方、早くからLDを心配される保護者の方もいらっしゃいます。
保護者の方が必ずしも発達障がいのことを詳しくご存知とは限らず、特に就学前のお子さんは大人が考えるほど抽象的なものの理解ができるわけではないので、ピアノレッスンでも丸の位置がよく分からないと心配されたり、ドレミの順番が覚えられないと心配されたりする方がいらっしゃいます。
頼りになる兄や姉がいる下のお子さんは、わからないことは教えてくれる、出来ないことは手伝ってくれることが日常的に多いと、小さい内からピアノの面倒な楽譜を自分で読めるようにしようとは思いません。
家庭環境もそのお子さんの発達には関係します。
④-1 LD 学習障害でも書きましたが、就学前のお子さんはLDと決めるのが難しいと言います。危険性が高い子供としては、
ボールを取れない。おもちゃを扱えない。言われたことを理解できない。5歳で10まで数えられない。色の名前が言えない。
ということが挙げられます。
運動能力や空間認知、聴力、記憶力に関することだと思います。
良く身体を動かし、友だちと遊ぶ。その経験がしっかり持てているかも関係してくるかもしれません。