今月、生徒さんに聴いてもらう作曲家はヴィヴァルディ。
おそらく「四季」は聞いたことがあると思います。
ヴィヴァルディは長く忘れられていた作曲家です。
J.S.バッハが復活し、ヴィヴァルディの曲を編曲し勉強していたことがわかり、それでヴィヴァルディが発見されました。
オペラ上演のために楽譜を売り、資金繰りをしウィーンへ行ったものの、当てにしていたヴィヴァルディファンの皇帝カール6世が崩御し国が1年間の喪に服すことに。
演奏会の上演は禁止され、借金を抱えイタリアへ帰ることも出来ず、ウィーンの地で病に倒れ亡くなります。
カール6世はマリア・テレジアの父君。
女性が王位につくことは許されないとオーストリア継承戦争が起きます。
世界史で習ったオーストリア継承戦争の裏に音楽家のこんな不運があったのかと。
このシリーズを始めて、音楽家を通して国政や近隣国との関係を知り、歴史がリアルなものに感じられるようになりました。
音楽を通して、歴史や政治を学ぶことができる方法もあり、その中で一人の人間がどう生きたかを知り考えることができる。音楽は文学と結びついたものも少なくはないので、そのようなことを学ぶこともできる。
学校の音楽の授業を、歌ったり、音楽鑑賞に留まらせず、もっと広げていけたら良いのにと思います。