日本でロシアンメソッドと呼ばれているものは、3の指から習い始めます。
何の音から始めるかというと、「ド」ではないことが多いです。
私が使っている「不思議な音の国」は黒鍵からです。
この方法は旧ソ連のピアノ教育の大御所、アルタボレフスカヤが中心となって考え出されたものです。ネイガウスもこの時代に共にソ連のピアノ教育を構築していたので、もしかしたら協力していたかもしれません。
なぜ黒鍵で長い3の指という発想が生まれたのだろうと思っておりました。
何となく、ショパンかな・・とは思っておりました。
ご存知のように、ショパンはC-durのスケールがいちばん難しいと言っています。長い指が黒鍵に来る調から始めた方が手の形に合っていると。
ピアニストの青柳いづみこさんがショパンのこの話をされている動画を見つけました。
聞いていて、ロシアンメソッドはきっとショパンから考えついたメソッドだろうと勝手に確信いたしました。
お話の中に出てきますが、コルトーでさえこの意味に気付いていなかったという・・
しかし、ドビュッシーはわかっていた!
ちょうど生徒さんに、「先生はドビュッシーをよく弾くのに、なんでショパンは弾かないのですか?」と言われたばかりでした。
ショパンは自分で弾くと幻滅しかしないので弾かないのですが、手も私には合わないのが理由です。
生徒さんに言われて、なんとなくショパンエチュードを引っ張り出してきて弾いてみましたら、以前より弾きやすくなっておりました。
ちゃんと練習したらやっぱりダメだになるかもしれませんが、弾いてみようかなと思い始めました。
ロシアンメソッドがショパンの考えに基づいているとしたら、「ショパンメソッド」にした方が良いのでは・・
そしたら一気にこのメソッドが日本に広がります。
ルービンシュタインに「あの3流」と鼻で笑われたバイエルのメソッドから脱却できる日が日本にやって来るかも。
(バイエルを日本に紹介した人が「あの3流」とルービンシュタインに言われたのだったと記憶しています。カバイエ先生の本に書いてあったのか、他の本だったか・・)