あっという間に1月が終わり、2月になりました。
今月、生徒さんに聴いてもらう作曲家はフォーレ。
今年はフォーレ没後100年です。
フォーレの話で思い出すのは、以前読んだバヴゼ(フランスのピアニスト)の奥様のこと。彼女もピアニストですが、フォーレが嫌いなのだそう。
ご主人のバヴゼがフォーレのピアノ三重奏を演奏した時にリハーサルで譜めくりをしたそうで、その時にバヴゼは横から時々気持ちが悪くなっている声が聞こえてきて演奏できなくなってしまったと。
彼女は、「フォーレの転調が私には耐えられないの。あっちに行ったりこっちに来たり。主和音に戻る気はないのかしらって思うのよ。」と。
後期のフォーレは迷宮のようで、真剣に聴きながら和声分析していた彼女は、めまいがして気持ち悪くなったのだそうです。
結局、本番はバヴゼが自分で譜めくりしたそうです。
ホロヴィッツもアンコールでフォーレを演奏した後に、もう二度とフォーレは弾かないと。転調が覚えられないと言ったそうです。
フォーレの転調、恐るべし。