昨日、大人の生徒さんのレッスンで偶然、このような話になりました。
その方曰く、
「日本人には聞こえない音があるんじゃないでしょうか。日本語にない母音は日本人にはどうやったって聞こえない。それがこういう音楽にも関係しているように思う」と。
鋭い!
その方はフランスに10年住んでいらして、しかもソルボンヌで学ばれた方です。日常会話程度の語学力ではないのですが、その方がそう仰いました。
その方のレッスンでいつも感じるのが、外国語をご存知な方のフレージング、イントネーションだなと。
昨日もやっぱり違うものだと思いながら聴いており、その事をお伝えしようと思っておりましたら、その前に偶然先程のような話が出てきたのです。
私が話そうと思っていたものとは少し違う意味のことではありますが、言葉と音楽は密接に関係しているということです。
音のニュアンスが日本人に足りない傾向にあるのは、日本語に由来していることは否定できないと思います。
ただ、日本語でも方言になると標準語にない音が存在します。
私は地方出身なのでその音を知ってはいます。だからと言って耳が良いとは思っていませんが、標準語しか知らない人よりほんの少しだけ得をしている気はします。
ちょうど今週、他の大人の生徒さんのレッスンで、のっぺりしたリズム感と弱拍や拍の裏が重たくなるのはヨーロッパの言葉を知らないことと関係しているなと思ったばかりでした。
だいぶ前に、その生徒さんがドイツ語を少し口にしているのを聞いたことがあるのですが、リズム感があららだったのでその演奏になるのは理解できます。
体感としてわからないことは出来ませんので、こういうものはレッスンだけでは改善することは難しいと思います。
フランスで勉強されていた生徒さんが、日本人は美術は良いんですよね、と。
そうか、海外の人には見えない色が日本人には見えると言うしなと思いました。
色や形を捉える力に優れているかもしれません。だから、アニメや漫画大国にもなったし··
そんな話をしながら、日本人に向いていないことを私は日々教えているのかと、道を間違えたのかとチラッと思いましたが、すぐに頭の中でかき消しました。ブンブン
気休めにduolingoだけでも続けよう··