不思議な音の国の教本に出合えたおかげで、
私はどれほど救われたことか。
特に初めてピアノを習う子どもたちに、
美しい音で弾くことを最初のレッスンから伝えられる喜び。
それは、私のピアノ講師人生に希望を与えてくれました。
これは日本語に訳し、自費で出版し、
出版社や楽器店にお一人で乗り込み、
楽譜の宣伝、販売をされた
阿形ファーマン裕子先生のお陰です。
改訂版作成時に、私は少しお手伝いをさせて頂く機会に恵まれました。
阿形先生は、毎日休むことなく各章ごとに直された原稿を
私のもとへ送信してくださいました。
2カ月近くかかったと思います。
そのエネルギー、気力を見て、
阿形先生だったからこの教本の日本語版が
生まれたことを知りました。
生徒さんが使う教本を読みながら、
その一文字一文字が真剣に作られたものであること、
そこにいつでも阿形先生の想いがある、
レッスンをしながら見守って下さっていると、
そう感じます。
私もまたお会いしたかったです。
2025年2月25日、阿形先生はご病気のため旅立たれました。
伝えてもまだ足りないほど感謝しています。
阿形先生は教本の未来を心配されていました。
この先も本当に必要なのかと。
大切に使っていきますから
心配せず、ゆっくりやすんでください。