アマゾンわんわん日記 2018

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監視カメラの映像を見て

2013年09月25日 | ブラジル雑記
いまや、街中に備え付けてある監視カメラ。



この監視カメラの集中管理センターに見学に行った方の話によると、走っている車のナンバーまではっきりと本当によく映像として現れるそうです。

本来は犯罪の防止等を目的として設置されたものです。
ところが、最近、東北海岸部の街レシフェで、このカメラがちょっと違った使われ方をして、話題になりました。

レシフェの監視カメラ集中管理センターでは、監視カメラに記録された犯罪...ではなく記録された「人々の親切な行い」を公表しました。

例えば...



毎晩路上生活をする人たちのために、食べ物を配りに良くグループの様子 とか



自転車で転んでしまった女性を助ける男性の様子 とか



歩道にいすを出して座っている、精神的に障害のある男性に、毎日自分のところの売り物を持っていく、屋台の果物売りの男性 とか



交通事故の被害者に傘を差しかけ、雨がかからないように配慮する人々 とか



工事中の歩道にとまどう目の見えない人を、迂回路に誘導する弾性とか



教会の入り口で眠りこけている酔っ払いを心配して何度も起こそうとする女性 等々。

2ヶ月間で、その数実に600件を超えるそうです。
レシフェといえば、リオデジャネイロと並ぶ犯罪発生件数の多い街ですが、おもしろいことに、こうした映像が公開された箇所を中心として、犯罪発生の記録よりも「よい行いの発生記録」のほうが多くなりつつあるというのです。
その理由として、この映像を流したニュースでは「よい行いをされて「うれしい」と思った人が、次に他の人に同じようなことをしてあげるようになった。」とか「この映像を見た人たちが、「あのぐらいのことなら、自分にもできる」と考えた。」ことが大きな要因ではないかと分析しています。

そう考えると、「よい行い、親切な行い」も回りにそういうことができる人がいれば、どんどん増えていくって言うことですよね。
反面、今のブラジルには、そういう行いを知らない人も大勢いるという...

これらの映像を見ていて、思い出した出来事があります。

もう何年か前、セントロの路上に車を止め、娘の帰りを待っていたことがあります。
前を見ると、白い杖をついて歩いてくるおじいさん。
セントロの歩道は、穴があったり、段差があったり...
また、おじいさんの歩いていく先には、車どおりの激しい交差点。
私は車から降りて、「おじいさん、一緒に歩きましょう」と声をかけ、交差点を一緒にわたりました。
右折、左折が重なり合う交差点で、普段だったらわたるのに苦労する場所なのですが、おじいさんが私の肩に手をかけて白い杖を持っているのを見ると、すべての車がぴたっと止まってくれました。
おじいさんの行き先はその先、少し行った所。
申し訳ないけれど、私は場所もよくわからないし、娘の帰りも気になる。
「おじさん、交差点はもう過ぎたからね、これから先は一緒に行けないけれど、ごめんね。」といって、別れました。
すると、すぐに若い男の子が現れました。
で、おじいさんに「どこに行くの?すぐ近くだから、僕が一緒に行くよ。」
で、私のほうを向いて、親指たてのポーズ。
何年たっても、あのときのことを思い出すと、心が温かくなってきます。

Gentileza Gera Gentileza!(親切は別の親切を創り出す)

こうした映像を見て、みんなが少しずつでも「あっ、私もやってみよう!」という気持ちになれたら素敵なことだなと思います。

コメント (6)
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