アマゾンわんわん日記 2018

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インディオ保護区での行方不明事件

2014年01月08日 | ブラジル雑記
ブラジル北部、アマゾン地方と呼ばれる地方から、西部、ボリビア、ペルー、コロンビア、ボリビアなどとの国境にかけて、Reserva indigena と呼ばれる「インディオ保護区」が多く設けられています。
(他の地方でもありますが、この地方は特に多くなっています)

マナウスから600kmほど離れたHumaitaという町から、さらに200km以上奥地に当たるLabrea という町を結ぶ国道230号線の途中にも、そうした保護区が広がっています。
この国道230号線は、一般には「トランス アマゾニカ」として知られていて、太平洋側と大西洋側を一本の道路でつなぐことを想定し、作られたものです。
ブラジル国内はパライーバ州の海岸の町からアマゾナス州のコロンビアとの国境の町ベンジャミンコンスタンチまでの5000km弱をつなぐ予定でしたが、結局Labrea まで4200kmほどを作ったところで工事は終わってしまいました。
1972年に一応完成ということになり、何度かオフロードバイクのラリーレースなども計画された(行われた?)ことがあるとか。
ところが、完成後はメンテナンスに莫大な費用がかかるということで、ほとんどの区間が放置され、一部の路線だけがのこっているということです。

こうした「インディオ保護区」を通る道路では、インディオによる独自の「検問所」が設けられていて、問題になることがあります。
インディオたちが検問所で通過する車両に独自の「通行税」を課し、払わない車両は攻撃するのです。
そのほかにも、何らかのトラブルにより、インディオから攻撃をされる場合があるそうで、区間によっては通行の時間制限が設けられています。
マナウスとロライマ州ボアビスタを結ぶ国道174号線も、そうしたトラブルを回避するため、夕方から朝にかけてかなり長い区間が通行止めとなります。

さて、国道230号線「トランス アマゾニカ」で昨年12月半ば、3人の男性が行方不明になりました。
男性らの家族や知り合いたちは、心配し警察に相談。
連邦警察、交通警察、軍隊も出動し、捜索に当たりました。
というのも、この地方では、この行方不明事件が起こる少し前からインディオたちとさまざまな問題がこっていたのです。
この3人の行方不明事件をきっかけとして、一気に問題が表面化しました。
この事件の後、インディオのリーダーが交通事故でなくなったのですが、インディオたちは「殺された」と警察や捜査に当たる警察などへの態度を硬化。
付近の住民、3人の行方不明者の知り合いなどはそれに対抗し、インディオの検問所、診療所などの施設を攻撃、放火しました。



住民に襲われた検問所

捜索は年があけても続けられ、今月に入り、付近の森の中から、3人が乗っていた車の一部が発見されました。
その後、インディオ側と付近住民側との大きな衝突を避けるため、この区間の道路の通行を制限、道路を通過する車や人をすべて登録、また付近を流れる川の水上交通もコントロールしているそうです。

3人の男性の持ち物などもまったく発見されず、また消息もまったく途絶えたままです。
捜索に当たっている警察、軍当局は「良い知らせでも、悪い知らせでも、とにかくどんな情報でも知らせて欲しい。」と呼びかけているそうです。


コメント
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