アマゾンわんわん日記 2018

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「ずうっと ずっと だいすきだよ」

2015年03月08日 | 読書
きっと誰もが読んだことがあるんじゃないかな?

ハンス・ウィルヘルム作 久山太一訳の絵本。
小学校2年生の国語の教科書でも取り上げられていますよね。

こんなお話です...

主人公の「ぼく」には「エルフ」という名前の犬が一匹います。



エルフは家族みんなから愛され、大切にされて育ちます。



やがて「ぼく」は成長し、それよりももっと速いスピードでエルフは年をとっていきます。
毎晩、毎晩、一緒に眠るベッドの枕元で「ぼく」はエルフにささやきます。

「ずうっと ずっと だいすきだよ」

やがて時が来て、エルフは旅立っていきます。
「ぼく」も家族も、みんな肩を抱き合って泣きました。
でも、「ぼく」は少し心が楽でした。

だって、毎晩

「ずうっと ずっと 大好きだよ」

って 言ってあげていたから。

というようなお話です。

   *   *   *   *   *   *   *

エルフは犬ですから、もちろん人間の言葉は理解できません。
でも、相手が言葉がわかろうとわかるまいと、声に出して相手に自分の気持ちを伝えるということが、どれだけ大切かということですよね。
相手に自分の好意を伝えるとき、人は自然に優しい口調になり、相手を安心させるような語り口になりますから。
なにを言われているのかわからない動物でも、安心して穏やかな気持ちになることは確かだと思います。

おもしろいもので、我が家のガレージ猫、シロタさんは「かわいいね~、シロタさんはいいこだね~。シロタさん大好きよ~。」ってほめまくると、体調が良くなるんです。
もうおじいちゃん猫ですからね、意識してほめまくっています。

口に出して自分の気持ちを伝えるということは、動物相手でも本当に大切なことなんだな~と思います。
日本人は、特に相手に愛情を伝えることが苦手といわれますしね。
たまに、この物語のエルフの部分を「人間」に置き換えて考えてみたりもします。
もう旅立った友人たちに、私の気持ちは伝わっていたかなって考えたりもします。

   *   *   *   *   *   *   *

エルフが死んでから、「ぼく」は隣の家の子から小犬を勧められますが、断ります。
「ぼく」は決して悲しくて悲しくてその気になれないわけではないんです。
気持ちの整理をして、それから...なのです。

一番大切だった友人である動物が死んでしまったのは、悲しい。
でも、これから...ということを考えさせてくれる物語。
そこが、この物語の大好きなところです。

最後に「ぼく」は物語をこう締めくくります。

いつか、僕も、ほかの犬を飼うだろうし、子猫や金魚も飼うだろう。
何を飼っても、毎晩、きっと言ってやるんだ。

「ずうっと、ずっと、大好きだよ。」 って。



コメント (6)
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