今日はブラジルの絵本。
「Luciana e a Bolsinha nova」(ルシアーナと新しいバッグ)
作者 Fernanda Lopes de Almeida
挿絵 Agostinho Gisé
作者のFernanda Lopesはおとぎ話を中心とした絵本を発表しています。
1971年に始めて発表した絵本で国内の絵本賞を受賞しています。
この本は、以前紹介した「はじめての おつかい」と同じように、普通の、どこにでもいる女の子の日常生活の一こまを描いたものです。
主人公のルシアーナの物語は、そのまま日本のどこかの街の小さな女の子に置き換えてもありそうなこと。
そこにちょっとしたブラジルの日常がトッピングされているところが、日本人の私には興味深く感じられるのです。
お話をご紹介。
ルシアーナは、おばさんから新しい小さなバッグをもらいました。
ルシアーナはバッグがとても気に入ってどこへでも持って行きます。
食事のときも...
眠るときも、片時も離しません。
ある日、ルシアーナはお手伝いさんと公園に遊びに行きました。
公園でアヒルにえさをあげていると...
!!
間違って、バッグを池に放り投げてしまいました。
ないているルシアーナに気づき、警備員さんが来ました。
警備員さんは、近くにあった木の枝で、バッグを取ってくれました。
家に帰って、ルシアーナとお手伝いさんは、お母さんに公園での出来事をお話しました。
* * * * *
という、なんでもない、小さな女の子の日常生活の一こまです。
日本の話と違うのは、お手伝いさんが家族の生活の中に深く入り込んでいるスタイル。
公園での警備員さんの姿でしょうか?
そう思っていたのですが、最近になって、「ああ、これは、少し前のブラジルの家庭の姿だな~。」としみじみ思うようになって来ました。
なぜか?!
昨年ぐらいから国会で議論されている「お手伝いさん保護法」。
お手伝いさんの生活と社会的分を保障するために、雇い主は就労時間を守りましょう、社会保障費を払いましょう、休日の給与を割り増ししましょう等々。
社会的には正しいことなのですが、この影響で、今まで普通にお手伝いさんを雇えていた中流階級の人たちが、経済的な理由でお手伝いさんを雇うことが出来なくなってきたのです。
その影響で、解雇されるお手伝いさんが増加。
お手伝いを解雇した家庭では、週に2回程度、「お掃除おばさん」を雇うというケースが増えたのだそうです。
ブラジルでは現在の経済的な危機と相伴って、失業者増加の大きな原因の一つになっています。
なので、こうして、家庭の中で家族の一員のようにすごすお手伝いさんを見ると、「ああ、そんなころもあったなあ...」としみじみしてしまう、ペケママおばさんなのです。
それはまたおいておいて...
この絵本、背景に描かれている、人々の様子、町の様子などを細部にわたって忠実に人々の生活を描写していることでも評価されているそうです。
どこにでもいる女の子の日常を描いた絵本って、どこか自分の幼い頃、子どもの幼かった頃の姿を重ね合わせて読んでしまいます。
「Luciana e a Bolsinha nova」(ルシアーナと新しいバッグ)
作者 Fernanda Lopes de Almeida
挿絵 Agostinho Gisé
作者のFernanda Lopesはおとぎ話を中心とした絵本を発表しています。
1971年に始めて発表した絵本で国内の絵本賞を受賞しています。
この本は、以前紹介した「はじめての おつかい」と同じように、普通の、どこにでもいる女の子の日常生活の一こまを描いたものです。
主人公のルシアーナの物語は、そのまま日本のどこかの街の小さな女の子に置き換えてもありそうなこと。
そこにちょっとしたブラジルの日常がトッピングされているところが、日本人の私には興味深く感じられるのです。
お話をご紹介。
ルシアーナは、おばさんから新しい小さなバッグをもらいました。
ルシアーナはバッグがとても気に入ってどこへでも持って行きます。
食事のときも...
眠るときも、片時も離しません。
ある日、ルシアーナはお手伝いさんと公園に遊びに行きました。
公園でアヒルにえさをあげていると...
!!
間違って、バッグを池に放り投げてしまいました。
ないているルシアーナに気づき、警備員さんが来ました。
警備員さんは、近くにあった木の枝で、バッグを取ってくれました。
家に帰って、ルシアーナとお手伝いさんは、お母さんに公園での出来事をお話しました。
* * * * *
という、なんでもない、小さな女の子の日常生活の一こまです。
日本の話と違うのは、お手伝いさんが家族の生活の中に深く入り込んでいるスタイル。
公園での警備員さんの姿でしょうか?
そう思っていたのですが、最近になって、「ああ、これは、少し前のブラジルの家庭の姿だな~。」としみじみ思うようになって来ました。
なぜか?!
昨年ぐらいから国会で議論されている「お手伝いさん保護法」。
お手伝いさんの生活と社会的分を保障するために、雇い主は就労時間を守りましょう、社会保障費を払いましょう、休日の給与を割り増ししましょう等々。
社会的には正しいことなのですが、この影響で、今まで普通にお手伝いさんを雇えていた中流階級の人たちが、経済的な理由でお手伝いさんを雇うことが出来なくなってきたのです。
その影響で、解雇されるお手伝いさんが増加。
お手伝いを解雇した家庭では、週に2回程度、「お掃除おばさん」を雇うというケースが増えたのだそうです。
ブラジルでは現在の経済的な危機と相伴って、失業者増加の大きな原因の一つになっています。
なので、こうして、家庭の中で家族の一員のようにすごすお手伝いさんを見ると、「ああ、そんなころもあったなあ...」としみじみしてしまう、ペケママおばさんなのです。
それはまたおいておいて...
この絵本、背景に描かれている、人々の様子、町の様子などを細部にわたって忠実に人々の生活を描写していることでも評価されているそうです。
どこにでもいる女の子の日常を描いた絵本って、どこか自分の幼い頃、子どもの幼かった頃の姿を重ね合わせて読んでしまいます。