今から少し前、アマゾン河の支流 アリアウ川の中流域の湖に美しいホテルがありました。
アリアウタワーホテル
今でこそ様々な「ジャングルホテル」がありますが、ペケママがブラジルに来た1992年ごろには、ここが唯一ともいえる「ジャングルホテル」でした。
網で守られている部屋の窓には野生のサルがのぞきに来るような、本当の森に密接したホテルでした。
お客さんを案内してきたガイドさんが、お客さんの荷物を荒らし始めたサルと格闘して噛まれたなんて話も聞きました。
ホテルの棟と棟は水の上を渡した木道でつながれていました。
最後にこのホテルを訪れたのは今から20年近く前のこと。
宿泊したのではなく、船でのパッセイオの途中で立ち寄りました。
フロントロビーではアラーラ(コンゴウインコ)が元気に飛び跳ねていました。
1986年に創業したホテルがその幕を閉じたのは2015年のこと。
経営事情が悪かったという話もありますが、直接の原因は2010年のアマゾン河の最低水位記録以来の湖の乾燥かということです。
船でしかアクセスできないところですからね。
ホテル閉鎖後は持ち主が変わって再開するという話もありましたが、結局そのままの状態で放置され、現在では廃墟となっています。
閉鎖直後。猿のホテル?
現在は...
骨組みだけになっちゃってる。
ホテル周囲の乾燥化はすごいですね。
こうしてかつてはたくさんのお客さんで賑わったホテルも、間もなく森にのみこまれていくのでしょうね。