アマゾンわんわん日記 2018

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名残の月

2024年06月27日 | 人間

朝7時少し前、空を見上げると、まだお月様がいらっしゃった。

白みかけた空に、まだ煌々とお月さまがいらっしゃった。

      

お月さま、お月さま。

これから どこにいらっしゃる?

遠い遠い、海の向こうのあなたの国に、

夜の光りを届けに参ります。

夏の夜、買い物袋を抱えて、駅のデッキから眺めた月。

虫の声を聞きながら、病室の窓から眺めた月。

そして、空っぽの部屋、冷たい空気の中で一人見上げた月。

いつもいつも、私に寄り添っていてくれた。

そう思ってはいるけれど、こうしてたまに名残の月に出会うと、幸せに空を見上げていた夜明けの時間を思い出す。

何の不安もなく、ずっとずっとこの幸せな時間が続くと思っていた朝。

いろいろなことが、波のように押し寄せて、たくさんのものが去って行った。

そして今、一人で見る月。

一人じゃないよ、いつも一緒だよ、とは言っても、やっぱり一人は一人だ。

お月さま、お月さま。

私のかわりに、照らしてください、包んでください。

私の大切な動物たち、大切な人たち、そして大切な思い出たちを。

 

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