「総湯」とは、温泉場で、旅館の外にある共同浴場の意味。
山代温泉には、2件の「総湯」があります。
「総湯」は加水しない良質で新鮮な温泉。 「古総湯」は浴室の床や壁の九谷焼のタイルも当時のまま復元されたノスタルジックな浴槽。
湯の曲輪の街並み景観との調和を図られています。
「誰もが快適に利用できる総湯」をコンセプトにしているそうです。
この建物内部では、温泉たまごが販売されており、その場で食べることもお土産にもできるのですが、山代の温泉たまごは白身がとても甘くてプルルンと濃密で美味かったです。
2つの総湯を総なめしたいところでしたが、地元の方がお湯がイイ!とおススメの 「総湯」に入浴してみることにしました。
内湯にみですが、九谷焼き作家の手書きタイルが貼られており、どのタイルにも繊細な工夫が凝らされ、目にも楽しいものでした。
九谷焼きが生活の場として溶け込んでいる様に、山代の歴史の素晴らしさを感じました。
内湯の大きなガラス越しには鳥の巣箱が置いてあるお庭があります。
ぼんやりしていると、どこからともなく2羽のスズメが飛んできて、餌場の前で餌をついばみながら、チュッチュッと嘴を合わせています。
山代のお湯に浸かりながら、心の休まる、静かな安らぎを覚えた私でした。
さて「総湯」付近には、山代温泉の源泉を見ることができます。
そのそばには、無料の足湯もあり人気です。
飲泉所もありました。
山代温泉湯の曲輪にある「はづちを楽堂」は、地域の賑わいづくりの事業や地域のコミュニケーションをサポートするための施設です。
地元食材を使ったスイーツなどが味わえる「はづちを茶店」や、地元工芸作家の作品などが購入出来る「丹塗り屋」、作品展や音楽会、陶芸教室等も開催するイベントスペースもあります。
さらにぶらぶらしてみると・・・「魯山人寓居跡いろは草庵」
当時福田大観と名乗っていた北大路魯山人が、大正4年の秋から約半年間生活した場所です。
この家は吉野家旅館の元別荘で、木造瓦葺2階建ての母屋は、明治初期に建てられたと言われています。
山代の旦那衆には、茶人や、書画・骨董などに造詣が深い風雅な人たちが多く、この別荘は文化サロン的な場所だったそうです。
時間があれば、もっともっと山代温泉の別な楽しみもあったかもしれませんが、まだまだ旅は続きます。
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