徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

クリスマスエクスカーション

2008-12-14 17:30:40 | Weblog
私の研究室では、クリスマスパーティを研究室でしない(そもそも場所がない)ため、毎年12月のある日、夕方から夜にかけて近くの街に出かける。私にとっては3回目のエクスカーションだったけれど、同年代の女性はいないし、友達もいないし、で、最初の年は参加したけれど、去年は参加しなかったし、今年も参加しない予定だった。そもそも、そういうインフォメーションは全部ドイツ語なので調べるのも面倒と思っている。

エクスカーションの前々日、みんなでメンザ(学食)でランチを食べていたとき、面倒を見てくれているポスドクが、『あおはエクスカーションのこと、知ってる?』と聞いてきた。

知っているけど行かない

とかわいげなく答えた。結局、『時間があるなら行こうよ』と言われ、行くことにした。現地集合現地解散のエクスカーションだけれど、たいてい誰かの車に乗せてもらう。今回も別のポスドクの車に乗せてもらって目的地に到着。

教授も一緒に

教授が、『あおはさ、ヨハネス・ケプラーって知ってる?』と聞いてきた。文学者か?作曲家か?と頭をフル回転させたけれど、似ている名前も出てこなかった。その人は、天文学者で、その人の発見がニュートンの発見の基礎になったらしい。どうやら、その人の博物館に行くらしい。さすが、物理と気象学の研究室。ヨハネス・ケプラーのこと、調べておけばよかった。スケジュールをちゃんとチェックしておくべきだった。

博物館は小さかったけれど、英語の説明も付いてた入りして結構面白かった。博物館の人がドイツ語で説明してくれたけれど、とても長く、ドイツ人でさえ、『彼、話しすぎだよ』とぼやいていた。

その博物館の見学中、夜警の格好をした人がやってきた。『クリスマスの演出で見回り?』と思ったけれど、実は

私たちのツアーガイド

だった。博物館見学後、その夜警さんが1時間半ほど街を案内してくれた。全部ドイツ語だったけれど、女性のポスドクが気を遣ってくれて通訳してくれた。残念だったのは、クリスマスマーケットがなかったこと。ポスドクの話では、その街のクリスマスマーケットは翌日だけ(もしかしたら翌々日も)らしい。屋台の組み立てだけ見ることが出来た。

その街には、宗派の違う古い修道院(3つか4つあった)や、過去、病院として使われていた建物、ワイン工場などを見て回った。ドイツ語が分かったらもっといろいろ楽しめたんだろうな、と思うとちょっと残念。

観光後、ディナー。私はスモークソーセージをチョイス。おいしかった。私の研究室はドイツ語を母国語としない人は3人だけで、今回のエクスカーションに参加したのはインド人と私だけ。まぁ、会話に参加できないのは仕方ないか、と思っていたら、たまたま隣に座った先日の誕生日パーティに誘ってくれたドイツ人がずっと英語で話してくれた。めったに話すことがない人だったので、いい機会だった。

が、彼の質問に答えるのは大変だった。例えば、『ドイツではこういう小さい古い街がたくさんあるんだけれど、日本はどう?』『何パーセントの人が仏教徒なの?』とか。落ち着いて考えればいろいろ出てくるけれど、そのときは『日本の街はドイツの街と全然違うからなぁ。小さい古い街は皆無ではないけれどどれくらいあるんだろう』とか考えていた。

私が育った街は歴史も人口構成も、もっと言えば文化も少し特殊だと思うから、私の経験を『日本はね…』と話すのは違う気がする。仏教徒に関しても、私たちはお守りを買うし、お墓はお寺にある人もいるし、結局、宗教でくくれない生活、文化だと思っている。

ということをきちんと話せばいいのだろうけれど、その場ではすぐに考えが浮かばないし、英語できちんと説明できる自信もないので、あいまいになってしまう。日本のことをよく知らないな、と感じる場面でもある。