曾祖父が残した、明治18年出版の本。漢字には読み仮名が振ってあり、くずし字だが読みやすい。暑さも異常になってきたので読んでみた。
最初に二宮金次郎が初夏に茄子を食べ、その味秋茄子のごとし、と天候不順による飢饉を察して、稗(ひえ)を育てるよう農家を指導した。果たして、その夏は降雨多く、冷気により凶作となったが、飢饉を免れたという話に始まり、飢饉の際には牛馬の肉はいうまでもなく犬猫までも食いつくして飢え死にするもあまたなりし、というようなことも絵入りで書かれている。
蟻などは夏秋に冬の貯えをしており、日頃から米、雑穀の貯えを行うことが肝要、例えば大根などは穀物の助けとなる等書いている。最後に食べられる野草類等を載せているが、明治18年はまだまだそういう時代だった、ということか、と。当時の勝間田愛知県令が享保、天保、天明の3大飢饉の話を絵入りで作成を命じたと言われ、巻頭を書いている(写真)。庶民への啓発本。この絵入り本で、江戸時代の飢饉の状況が全国に広まったとも言われている。
今朝は、7時半に家を出て、椿、水沢、和無田のコース50㎞。10時頃に帰宅すれば、熱中症も怖くない?かな。和無田池には驚いたことに、終わったと思っていた「姫コウホネ」がたくさん咲いていた。