1ヶ月に亘るワールドカップの饗宴が終り、玄人・素人による大会の振り返りがそこかしこで為されている。
このブログでも総括めいたことを書いてみようと思う。
一言でいえば、ここ10年ほど世界のサッカー界を引っ張ってきたスーパースターたちが、一つの区切りをつけた大会だったと言えるのではないかと思う。
ある者は現役引退を、ある者は代表引退を言明している。
ジダン、テュラム、マケレレ、フィーゴ、カーン、カフー、ロベルト・カルロス、トッティ、ネドベド、そして中田英。
代表ユニフォームを身に纏う彼らの姿を観るのはこれが最後。
さらに、ロナウド、ベッカム、ラウル、デルピエロ、カンナバロ、ヴィエラ、クレスポ、ファンニステルローイ、シェフチェンコ、といった選手たちも代表からすぐにいなくなりはしないとしても、年齢的に4年後の大会で今以上のパフォーマンスを見せられるとは考えにくい。
自分が初めて本格的にワールドカップで世界のサッカーの凄さに触れたのは、高校3年生の時、1990年イタリア大会だった。
93年にJリーグが始まり、ドーハの悲劇。
サッカーブームの中、94年に行なわれたアメリカ大会は、ちょうど大学4年の就職活動の時期だったが、ほとんど全ての試合を観たといっても言い過ぎでない。
そのアメリカ大会の後くらいのタイミングで世に出、スターダムへと上り詰めていったのが、上述した選手たち。
実際、1972年生まれのジダン、フィーゴ、ネドベドは自分と同い年だし、自分自身の年齢やサッカー観戦歴と照らしても、20世紀の終りから21世紀の初めにかけての一つの時代が終わったという感慨は深い。
一方で、今大会は新しいスターたちの台頭があまり目立たない大会だったとも言われている。
確かに、若いながらも既にビッグネームとなっているカカ、ルーニー、C・ロナウド、ロッベン、メッシといった選手たちも、それほどの輝きを見せたともいえず、これまであまり知名度の高くなかったリベリー、ラーム、ポドルスキ、セスク、マスケラーノなどの活躍はあったが、一気にスターダムにのし上がったというほどでもない。
が、こんなものではないだろうか。
例えば今をときめく(今大会ではときめかなかったが)ロナウジーニョだって、4年前の日韓大会の時期にはさほどの強烈な印象を残したわけでもない。
きっと上に挙げた彼らの中から次代を担うスーパースターが現れてくるに違いない。
束の間の休暇を挟んで、新しいシーズンはすぐに始まる。
優勝したイタリアではビッグクラブの不祥事・降格も言われていて、移籍市場を賑わすことだろう。
我らが日本代表も、新しい指導者の下、わずか1ヵ月後には早くも親善試合・公式戦が予定されている。
世界との距離は再び遠くなってしまった感はあるけど、一つ一つステップアップしていくことを期待したい。
最後に、今大会の私的ベストイレブンでも選んでみたい。
全部の試合を観たわけではないので、まったくの私見である。
まず、GKはブッフォンで文句ないだろう。
彼に限らずツェフやファンデルサールなど世界的に評価の高いGKはさすがのプレーをみせてくれた。
日本代表では唯一賞賛された川口にしても、彼らと比べてしまうとやっぱりかなり見劣りがする。
彼らにとっては「神懸りセーブ」は当たり前のプレーで、その上でミスと呼べるミスを一切しないのがスゴイ(川口は、オーストラリア戦での判断ミス、クロアチア戦でのバックパス見切りあわやオウンゴールなど、ミスの多いキーパーだと思う)。
続いて、DF。
センターバックは、これまた文句なし、完璧だったカンナバロ。もう一人はテュラムあたりが順当なんだろうが、無失点のまま大会を去ったスイスに敬意を表して、あえて屈強な若手センデロスを選出したい。韓国戦での流血ヘディングゴールが印象的。
右サイドバックはザンブロッタも捨て難いが、フランスの鉄壁守備陣の一翼を担ったサニョルを。
左サイドは、オーストラリア戦のPK奪取、ドイツ戦の決勝ゴール、優勝を決めたPKと印象的な場面での活躍が目立ったグロッソ。
MF。
守備的MFは優秀な選手が多かった。特に決勝に進出した両チームのボランチコンビは出色だったが、攻撃参加で活躍したピルロ、ヴィエラよりも、あえてガットゥーゾとマケレレを。無尽蔵な運動量とボールを掻っ攫う巧妙なスキルが素晴らしかった。
攻撃的MF。一人は、フランスに活力を取り戻す原動力となった新星リベリー。もう一人は迷うところだが、やっぱりいろんな意味でジダンかな。
FW。
やや竜頭蛇尾に終わったけど、得点王のクローゼは文句なし。高さにスピードとテクニックが加わった。
もう一人が難しい。相棒ポドルスキ、1トップで苦労しながら好機をものにしたアンリ、ロナウド、クレスポ、フェルナンド・トーレス・・・など候補はいるんだけどどうもパッとしない。
あえて渋いところで、エクアドルのベテランストライカーデルガドを選出。フォワードらしい働きが印象に残っている。
こうしてみると、ボランチより後ろの選手はワンサカと名前が出てくるんだけど、攻撃の選手はなかなか出てこない。
これも今大会を象徴してるのかな。
このブログでも総括めいたことを書いてみようと思う。
一言でいえば、ここ10年ほど世界のサッカー界を引っ張ってきたスーパースターたちが、一つの区切りをつけた大会だったと言えるのではないかと思う。
ある者は現役引退を、ある者は代表引退を言明している。
ジダン、テュラム、マケレレ、フィーゴ、カーン、カフー、ロベルト・カルロス、トッティ、ネドベド、そして中田英。
代表ユニフォームを身に纏う彼らの姿を観るのはこれが最後。
さらに、ロナウド、ベッカム、ラウル、デルピエロ、カンナバロ、ヴィエラ、クレスポ、ファンニステルローイ、シェフチェンコ、といった選手たちも代表からすぐにいなくなりはしないとしても、年齢的に4年後の大会で今以上のパフォーマンスを見せられるとは考えにくい。
自分が初めて本格的にワールドカップで世界のサッカーの凄さに触れたのは、高校3年生の時、1990年イタリア大会だった。
93年にJリーグが始まり、ドーハの悲劇。
サッカーブームの中、94年に行なわれたアメリカ大会は、ちょうど大学4年の就職活動の時期だったが、ほとんど全ての試合を観たといっても言い過ぎでない。
そのアメリカ大会の後くらいのタイミングで世に出、スターダムへと上り詰めていったのが、上述した選手たち。
実際、1972年生まれのジダン、フィーゴ、ネドベドは自分と同い年だし、自分自身の年齢やサッカー観戦歴と照らしても、20世紀の終りから21世紀の初めにかけての一つの時代が終わったという感慨は深い。
一方で、今大会は新しいスターたちの台頭があまり目立たない大会だったとも言われている。
確かに、若いながらも既にビッグネームとなっているカカ、ルーニー、C・ロナウド、ロッベン、メッシといった選手たちも、それほどの輝きを見せたともいえず、これまであまり知名度の高くなかったリベリー、ラーム、ポドルスキ、セスク、マスケラーノなどの活躍はあったが、一気にスターダムにのし上がったというほどでもない。
が、こんなものではないだろうか。
例えば今をときめく(今大会ではときめかなかったが)ロナウジーニョだって、4年前の日韓大会の時期にはさほどの強烈な印象を残したわけでもない。
きっと上に挙げた彼らの中から次代を担うスーパースターが現れてくるに違いない。
束の間の休暇を挟んで、新しいシーズンはすぐに始まる。
優勝したイタリアではビッグクラブの不祥事・降格も言われていて、移籍市場を賑わすことだろう。
我らが日本代表も、新しい指導者の下、わずか1ヵ月後には早くも親善試合・公式戦が予定されている。
世界との距離は再び遠くなってしまった感はあるけど、一つ一つステップアップしていくことを期待したい。
最後に、今大会の私的ベストイレブンでも選んでみたい。
全部の試合を観たわけではないので、まったくの私見である。
まず、GKはブッフォンで文句ないだろう。
彼に限らずツェフやファンデルサールなど世界的に評価の高いGKはさすがのプレーをみせてくれた。
日本代表では唯一賞賛された川口にしても、彼らと比べてしまうとやっぱりかなり見劣りがする。
彼らにとっては「神懸りセーブ」は当たり前のプレーで、その上でミスと呼べるミスを一切しないのがスゴイ(川口は、オーストラリア戦での判断ミス、クロアチア戦でのバックパス見切りあわやオウンゴールなど、ミスの多いキーパーだと思う)。
続いて、DF。
センターバックは、これまた文句なし、完璧だったカンナバロ。もう一人はテュラムあたりが順当なんだろうが、無失点のまま大会を去ったスイスに敬意を表して、あえて屈強な若手センデロスを選出したい。韓国戦での流血ヘディングゴールが印象的。
右サイドバックはザンブロッタも捨て難いが、フランスの鉄壁守備陣の一翼を担ったサニョルを。
左サイドは、オーストラリア戦のPK奪取、ドイツ戦の決勝ゴール、優勝を決めたPKと印象的な場面での活躍が目立ったグロッソ。
MF。
守備的MFは優秀な選手が多かった。特に決勝に進出した両チームのボランチコンビは出色だったが、攻撃参加で活躍したピルロ、ヴィエラよりも、あえてガットゥーゾとマケレレを。無尽蔵な運動量とボールを掻っ攫う巧妙なスキルが素晴らしかった。
攻撃的MF。一人は、フランスに活力を取り戻す原動力となった新星リベリー。もう一人は迷うところだが、やっぱりいろんな意味でジダンかな。
FW。
やや竜頭蛇尾に終わったけど、得点王のクローゼは文句なし。高さにスピードとテクニックが加わった。
もう一人が難しい。相棒ポドルスキ、1トップで苦労しながら好機をものにしたアンリ、ロナウド、クレスポ、フェルナンド・トーレス・・・など候補はいるんだけどどうもパッとしない。
あえて渋いところで、エクアドルのベテランストライカーデルガドを選出。フォワードらしい働きが印象に残っている。
こうしてみると、ボランチより後ろの選手はワンサカと名前が出てくるんだけど、攻撃の選手はなかなか出てこない。
これも今大会を象徴してるのかな。