らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

中国地方の旅(その24)宮津市・天橋立

2010-05-04 | 旅行

中国地方の旅シリーズも明日の25回目で終了予定です。
山陰道を東上し、ご紹介している旅先は既に近畿地方に入っており、内容がタイトルとは違っていますがその事はご容赦いただき、今日は皆さんよくご存知の天橋立をご紹介します。

天橋立は京都北部の宮津市にある景勝地で、宮城県の「松島」、広島県の「宮島」と並んで日本三景の一つに数えられています。
その絶景は、宮津湾と内海の阿蘇海を全長3.6kmの砂嘴(さし)が南北に隔ててできており、僅か文殊の切り戸によって両水面が通じているだけです。
砂嘴(さし)の幅は20mから170mに達するところまであり、一帯には約8000本の松林が生え、東側には白い砂浜が広がっています。
展望台から見たときには、この砂嘴(さし)が天に架かる橋に見えることから天橋立と名付けられたものです。

天橋立の眺めは東西南北の四方に展望所があり、四通りの姿を見せてくれます。
その中でも北側からの眺めである「斜め一文字」と南側からの眺めである「飛龍観」が特に有名で、観光客を2分しているそうです。

「斜め一文字」
北側の傘松公園からの眺めで、名前の通り斜め一文字に見える景観からその名がついたそうです。

・傘松公園からの「斜め一文字」の眺めです。


天橋立の名前の由来は、「股覗き」をすると目の錯覚により天への架け橋となって見えることからとされていますが、この逆さまに見る「股覗き」は、ここ傘松公園展望所が発祥の地と言われています。
また、四方の展望所の中では、この傘松公園展望所からの「斜め一文字」の眺めが伝統的に美しいとされているようです。

・これが「斜めの一文字」の「股覗き」画像です。天への架け橋と見えるでしょうか?


天橋立の展望所は前述したように宮津湾を挟んで東西南北の四方からの景観が楽しめます。
「斜めの一文字」の他にも「飛龍観」、「一字観」、「雪舟観」がありますので併せてご紹介します。

「飛龍観」
「飛龍観」とは、文珠山の山頂にある天橋立ビューランド展望台から見る南側の眺めで、龍が天に昇る姿に見えることからその名前がつきました。

・天橋立ビューランド展望台からの眺めで「飛龍観」です。
ファイル:Amanohashidate view from ViewLand.jpg

「一字観」
「一字観」は宮津湾の西側、「大内峠一字観公園」からの眺めで、天橋立が横一文字に見える景観からそのように呼ばれています。

・「大内峠一字観公園」からの「一字観」の眺めで、真横に見える天橋立です。


「雪舟観」
「雪舟観」とは、宮津湾の東側に位置する「雪舟観展望所」からの眺めで、雪舟筆「天橋立図」が書かれたことに由来するそうです。

・雪舟筆「天橋立図」です(ウィキペディアより)
ファイル:SesshuAmanohashidate.jpg

(参考)
・「砂嘴(さし)」
 砂嘴(さし)とは、沿岸流によって運ばれてきた砂礫(されき)が湾口の一方の端から海中に細長く堆積して提状をなすものです。

・「日本三景の由来」
 日本三景は、1643年(寛永20年)に林春斎と言う学者が、「日本国事跡考」という著書の中で、「丹後の天橋立、陸奥の松島、安芸の宮島を日本三景」と書いた
 のが現在言われている日本三景の由来と言われています。

・平安中期の歌人、和泉式部の娘の小式部内侍(こしきぶのないし)が天橋立を詠んだ歌をご紹介します。

  「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天橋立」 小式部内侍(こしきぶのないし)

 (意訳) 母のいる丹後の国は大江山の生野を通っていく遠い處なので、あの天橋立はまだ踏んでもいないし、勿論母からの文も見ていません