今日は、星形の花が美しい「ボリジ」をご紹介します。
ボリジは、ムラサキ科ルリヂシャ属の一年草で、原産地は地中海沿岸の北アフリカ地方と言われています。
ボリジの名前は、ラテン語の「borra(剛毛の意味)」からといわれており、その名の通り、茎はゴワゴワとした毛に覆われています。
和名は「ルリチシャ(瑠璃萵苣)」と言い、瑠璃色の花が咲くチシャということからつけられたそうです。
・鮮やかな青色と星形が見事なボリジの花です。(下向きのため花を持ち上げて撮影しました。)
「ボリジ」の草丈は50cm~60cm、全草が細かい毛で覆われており、花茎の先に鮮やかなブルーの花が次々と下向きに咲きます。
星形の「ボリジ」の花は「スター・フラワー」と言われ、青くきれいな星型の花を咲かせます。この花は、咲き始めはピンクで次第に青色に変化していきます。
この青色は、昔から画家たちが聖母マリアの青い衣裳を描くときに、この花の汁で青色を作り出したといわれていることから「マドンナ・ブルー」とも呼ばれています。
・我が家の畑に咲いている「ボリジ」の花です。この花は3~4年前に知人から頂いたものです。
ボリジはハーブで、昔から悲しみや憂いを払い、幸福と安楽をもたらすと伝えられており、うつ病や心気症(いらいら等の心身の不調)の薬草として重宝されてきたそうです。
古代ギリシャや古代ローマの植物学者たちは、ボリジの葉や花をワインに浸して飲むと人々は愉快になり、あらゆる悲しみや憂鬱を忘れることができると言い伝えてきました。
以来、ボリジはワインなどのアルコール飲料には欠かすことのできない材料として親しまれているそうです。
・咲き始めは、きれいなピンク色をしているボリジの花です。
「利用方法」
「ボリジ」の黒い雄しべの部分を取り去った青い花に、卵の白身を筆で塗りつけ、グラニュー糖をまぶしたボリジの砂糖菓子はケーキの飾りのほかそのまま食べることもでき、若葉は天ぷらやサラダに利用できます。
また、薬効としては強壮作用があり、気管支炎、ストレス解消などに効果があるとされ、更に解熱や利尿薬としても利用できるそうです。
更に、ボリジオイルは肌によく、入浴剤に利用すれば美容にもよいといわれています。
(参考)
「ボリジの花の砂糖菓子の作りかた」をご紹介します(中年の独立国Herbの世界)HPより
・ボリジの花を適量摘んできます。
・摘んできた花の蕚(ガク)と花弁を分離します。
・分離した花弁は水でよく洗い、水切りします。
・摘んできた花を、花に傷が付かないようにガクと花弁に分けたところです。
・卵の白身を用意し、水切りしたボリジの花弁に筆で白身を塗ります。(表側を塗ってから裏側を塗ると樂に塗れるそうです。)
・十分に塗った白身をグラニュー糖の上に置き、更に、この上からグラニュー糖をふりかけ、砂糖を全体にまぶします。
・天日または電子レンジでよく乾燥させれば出来上がりです。
・出来上がったボリジの花の砂糖菓子です。
なお、ボリジは一度植えつけると、こぼれ種から芽を出してくれるので、毎年手入れをしなくても花を咲かせてくれる丈夫なハーブです。