5月25日から「振り込め詐欺」について調べています。
警察庁によれば、「振り込め詐欺」は4つの類型に分けて対策を講じているようです。
昨日まで3回に亘ってご紹介しましたこのシリーズも、今日の類型(4)の「還付金等詐欺」で終了とします。
1.「還付金等詐欺」とは
社会保険事務所や税務署,自治体等の職員を装い,払い過ぎた年金や税金の還付等に必要な手続きだと偽って,被害者に対し、銀行やコンビニのATMの操作を、指示に従って行うよう要求し,口座間送金によって現金をだまし取るものです。
「手続きをしなければ損をする」という不安をあおり,被害者にATMコーナーから直接電話をかけさせ,電話を通じて操作を指示しながら自分たちの口座へ現金を送金させます。
なお最近では、金融機関や警察及びボランティアにより、「携帯電話で通話をしながらATMを操作している人への注意喚起の声掛け運動」を強化した結果、犯人側は、「銀行のATMは混みますのでコンビニのATMに行ってください。」とか「無人ATMのがすいていて早く手続きができます。」などと言って、ATM管理者等の注意が行き届きにくい場所を指定して振込をさせているようです。
2.手口
税務署、社会保険庁、区役所などの職員を名乗る者から「税金の返還金がある」、「医療費の還付がある」、「平成○○年の国民健康保険や国民年金の還付金がある」などと、払いすぎたお金が返還されるかのように偽り、ATMのある銀行やコンビにに行くように誘導する電話がかかってきます。
その際に「以前通知を出したが、返信されないでの電話した」、「封書が届いているはずです」などと言って、いきなり電話をかけたのではないことを強調し信用させようとします。
その後、「今日中に手続きをしなければ、期限が切れてしまいます」などと言って焦らせた後、「手続きをするのでキャッシュカードと携帯電話を持ってATMに行ってください」。
「ATMについたら受領方法を説明しますのでこちらの番号に電話してください」と言ってATMに向かわせます。
携帯電話をかけると被害者には、「これから振り込みを行いますので【お振り込み】ボタンを押してください」。「今から言うお客様番号を入力してください」なとど言ってATMを操作させたり、「エラーで振り込めないので、一旦○○万円をこちらに振り込んでもらえれば、返還金を含め入金します」などと言葉巧みにATMを操作させてお金をだまし取ります。
なお、公共機関のほかにも、NTTや東京ガスなどの職員を装って電話をし、「料金を払いすぎているので返還します」などの手口も発生しているようです。
3.被害に遭わないためには
① あせらずきちっと確認すること。
必ず社会保険事務所や税務署等へ連絡を取って確認しましょう。
確認する際は、相手の言った電話番号を鵜呑みにせず、必ず自分で「電話帳」や「104」番で調べて問い合わせてください。
② 「携帯電話」を持ってATM操作を求められたら還付金詐欺だと考えましょう。
社会保険事務所や税務署等がATMを使って事務手続きをさせることはありません。
このような場合は電話を切って、すぐに警察に通報しましょう。
③ 給付金を語った還付金詐欺には注意してください。
役所がATMを操作させて還付金を返還することは絶対にありません。
「役所」、「還付金・給付金」、「携帯を持ってATM」と電話がかかってきたら、「還付金詐欺」と思って警察に相談してください。
「還付金等詐欺」は、機械の操作に不慣れな高齢者を狙った卑劣な犯罪です。
携帯電話をかけながらATMを操作している高齢者の方を見かけたら一声かけて注意してあげてください。