園内にウラジロガシがある。
カシの木の仲間は暖帯性のものが多いが、その中でもウラジロガシは比較的北日本
にも分布している。県内でも婦中町の常楽寺にはウラジロガシ林があるなど、良く
目にする樹木である。
この木はコナラ属に分類され、ドングリがなる。特に実が稔るまで2年越しとなる
のが特徴である。春に花が咲き、翌秋に稔ることになる。
今は、小さい小さい実を着けているのがいじらしい。来秋までどんな試練があるの
だろう。
さて、12月1日、政府は天皇陛下の退位日を2019年4月30日とすることを決定した。
頼成の森も、昭和44年の全国植樹祭が当地で開催され、昭和天皇、香淳皇后に計6本
のスギをお手植えいただいた。その後、昭和58年の第7回全国育樹祭では、今の天皇
、皇后両陛下が皇太子、皇太子妃時代に来園され、お手植えスギの枝打ちと木の太さ
を検尺いただいた経緯がある。
頼成の森のシンボルといっても過言ではない。人の記憶は風化することは多いが、
お手植えスギはしっかりと年輪を刻んでいることを改めて心に留めたい。