頼成(らんじょう)の森だより

「県民公園頼成の森」総面積は115ha
東京ドーム25倍、日々の!写真を中心に
森の今をお伝えします

2年越し

2017年12月04日 | 植物


園内にウラジロガシがある。
カシの木の仲間は暖帯性のものが多いが、その中でもウラジロガシは比較的北日本
にも分布している。県内でも婦中町の常楽寺にはウラジロガシ林があるなど、良く
目にする樹木である。

この木はコナラ属に分類され、ドングリがなる。特に実が稔るまで2年越しとなる
のが特徴である。春に花が咲き、翌秋に稔ることになる。
今は、小さい小さい実を着けているのがいじらしい。来秋までどんな試練があるの
だろう。



さて、12月1日、政府は天皇陛下の退位日を2019年4月30日とすることを決定した。
頼成の森も、昭和44年の全国植樹祭が当地で開催され、昭和天皇、香淳皇后に計6本
のスギをお手植えいただいた。その後、昭和58年の第7回全国育樹祭では、今の天皇
、皇后両陛下が皇太子、皇太子妃時代に来園され、お手植えスギの枝打ちと木の太さ
を検尺いただいた経緯がある。
頼成の森のシンボルといっても過言ではない。人の記憶は風化することは多いが、
お手植えスギはしっかりと年輪を刻んでいることを改めて心に留めたい。
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万両 千両 ・ ・ ・

2017年10月05日 | 植物
今年のドングリの成り具合はどうかを見るため、園内を歩いてみた。それなりに
コナラのドングリが落ちている。足元ばかり見ていると、ツルアリドウシの赤い
実が見受けられた。
少し気は早いが、正月の縁起ものに万両、千両がある。この2つとも植物名どお
りであるが、万、千とくれば百両、十両、一両と名のつく植物を知りたくなる。
植物名どおりではないが、別名でしっかりとその名のつく植物がある。
・百両:カラタチバナ
・十両:ヤブコウジ
・一両:アリドウシ(またはツルアリドウシ)
残念ながら、アリドウシは県内には自生しておらず、私が若い時には一両はツル
アリドウシであると教えてもらった。
いづれの植物も赤い実をつける。一両のツルアリドウシは赤い実が1個、数字が
増えるにつれて実の量も多くなるようである。


ツルアリドウシの横には、葉っぱがツヤツヤしたオウレンがあった。ご存じの方
も多いと思うが、この植物の根茎は漢方薬に利用されている。


秋が深まるなか、紅葉の進み具合を見るのも良いが、足元の小さな植物を見るのも
楽しいものである。
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秋の七草

2017年09月14日 | 植物


昨日、富山米新品種「富富富」の刈り取りのニュースがあった。主力品種のコシヒカリも
刈り取り時期。まさに稔り秋である。
頼成の森も涼しくなり、いつのまにやらセミの声も心なしか静かになり、一方で秋の草花
が見頃となってきた。

「秋の七草」は皆さんご存じだろうか? ハギ、キキョウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、
オバナ、ナデシコである。頼成の森の植物リストを見ると、この7種類のうち、オミナエシ、
ナデシコ以外の5種類が生育するとの記録がある。ちなみにオバナとはススキのこと。
今年の十五夜は10月4日。たまには、ススキをお供えし、月を愛でるのも一興かも。
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これからも楽しみな頼成の森

2017年09月08日 | 植物
私ことであるが、この4月からブログを書きはじめて今回で50回目となった。
改めて読み返してみると、ありのままの頼成の森を紹介するとしながら、なかなかうまくお伝えでき
ないものだ。今後も3日に1回のペースで書こうと思うのでお付き合いいただきたい。

50回目を記念してでもないが、ホオノキ台の展望小屋へ行って、「しあわせの鐘」を鳴らしてきた。
115haの園内で鐘が設置してあるのは、この個所だけである。また、お越しの際には是非鳴らして
もらいたい。なかなかの音色である。



戻る際、遊歩道沿いにアケビやサルトリイバラの青い実が覗いていた。これから秋が深まり、色づい
た木の実を観察するのも楽しみの一つである。
今月24日には頼成の森でドングリ工作教室を開催する。ハスの花托を蜂の巣にみたて、中にドング
リのキャップで作った蜂がいる様子を表現する。まだ余裕があるので、電話(0763-37-1540)で
事前申し込みいただきたい。お待ちしてます。

 

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夏の終わりに

2017年08月30日 | 植物


今朝は特に涼しく感じられた。もう秋模様なのだろう。そういえば、てんたかく等の早生品種の
稲刈りがピークとなり、来月早々にはコシヒカリが始まる。月日の経つのはなんと早いことか。

頼成の森の芝生広場にある20本ほどのサルスベリの花が満開である。別名「百日紅」。夏の盛り
に百日近く咲き続けることから、この漢字を書く。花の色は、ピンク、白、赤紫が一般的である
が、頼成の森のサルスベリは赤色が濃いように思われる。どんなに暑くても、咲き続けるこの花
には情熱さが感じられるが、ネットで調べると、意外な伝説があるので紹介したい。
・・・ある王子が恋人に百日後の再会を約束して旅立つものの、戻ってみるとすでに恋人は亡く
なっており、埋葬された場所から、この木が生えたという・・・ 
そんなことを知ると、ますますこの花が愛おしくなる。



さて、定期的に紹介しているコナラのドングリの生長具合はどうか見てみた。ずいぶんと大きく
なっている。まだ実は青いのでさしずめ青年といったところだろう。その実の上にカマキリが悠々
と鎮座していた。商売道具である前足の鎌の手入れに余念がないといった風情である。
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生活に欠かせないササ

2017年07月16日 | 植物
まだ梅雨が明けない。連日の湿度の高い暑さにうんざりである。
そんなためか、今日は日曜日なのに頼成の森に人影は少ない。
しかし、これからが夏本番である。今から嘆いてばかりいられない。



夏の食べ物といえば皆さん何を連想するであろうか。特にお盆の時期。
ここ砺波地方の方なら、笹餅、どじょうの蒲焼、大門そーめんといったところだろうか。
特に笹餅は、しょっぱめの豆餅をササで包んだものである。今もスーパー等に並ぶ
ソールフードではないだろうか。
このササは、里山に多く自生する「チマキザサ」である。幅広い葉っぱが物を包むのに
適しているのであろう。また、ササには抗菌作用があるといわれ、昔から全国各地で
食材を包むのに重宝されてきた。そういえば、富山の代表食のます寿しもこの葉が
使われている。ピンクと白、そして緑のコントラストが絶妙であり、先人の工夫に
ただ脱帽である。
頼成の森では、天狗山に行く途中の緑のトンネル付近のスギ林に多く自生している。

一方、春の山菜で欠かせないネマガリダケ(ススタケ)の正式名は「チシマザサ」で
ある。チマキザサに比べ葉っぱの幅が狭く、奥山に自生するため、この葉っぱは日常
的には利用されていない。

お盆に親戚の皆さん揃ってバーベキューも良いが、たまには、こんな食べ物を食する
のもいいのではないだろうか。
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紅一点

2017年06月29日 | 植物


園内にアジサイが多いことを前に紹介したが、見ごろとなった。
アジサイと言えば、濃い青や赤紫が一般的であるが、他にも白、淡い青など楽しめる。
今年は梅雨入りしたもののあまり雨が降らない。このためか、アジサイも心なしか
元気がない。この後の雨に期待したい。
そんなアジサイの中に、紅一点ひときわ目立つアジサイが一輪咲いている。周りの
緑に映えて美しい。今風にいえば多くの男性に囲まれた中の美しい女性一人といった
ところであろうか。
場所は特に知らせないので、広い園内の中探してもらいたい。きっと一目ぼれするに
違いない。くれぐれも採取しないようお願いしたい。
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なにげない樹木 されど有用な樹木

2017年06月26日 | 植物


樹木は、一般的に木材として建築材や合板、製紙用チップに利用されるが、古来、和紙の
原料として利用されてきた樹木がある。
コウゾ、ミツマタ、ガンピがそれである。頼成の森には、そのうちコウゾが生育して
いる。注意してみないと見過ごしてしまうような普通の低木である。
今は、枝下に青い実をつけている。もう少しすると赤く色づき、甘みがあり生食できる。
子供の頃、この時期、コウゾやクワやモミジイチゴ等の実を食べた記憶がある。最近の子供たち
はそんな体験があるのだろうか。
コウゾの和紙は強くて長持ちすることは良く知られている。古文書が今も残っているのも、
コウゾのお陰なのだろう。
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花見のシーズン

2017年04月15日 | 植物


富山市の松川べりや高岡古城公園のサクラは散ったであろうか。
ここ頼成の森は、シダレザクラが見頃となってきた。
園内の芝生広場にあるサクラは、少し控えめな花の付き具合であるが、
静かに楽しむには絶好の場所である。
この季節、花見酒も良し、瞑想にふけるも良しである。



そういえば、昨年11月20日に頼成の森で開催された「リレー植樹」において、
特別ゲストの石原良純さんが植えられた越の彼岸桜もかわいい一輪を咲かせている。
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ショウジョウバカマ

2016年03月24日 | 植物
  
  ユリ科 ショウジョウバカマ
   じょうぶな葉と茎に、しっかりした花

 
  キンキマメザクラは目線の高さに咲く。
   透き通るような花びらに薄ピンクがとても華やか~!
    山村集落を背景に春を告げる。
     天狗山(192m)から南方向を望む。
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さくら咲く

2016年03月11日 | 植物
   
   頼成の森のキンキマメザクラが咲き出しました。
    昨年より10日ほど開花が早いのではないでしょうか?

     キンキマメザクラは、早春の1番に咲く野生種のさくら
      白色からピンクまで少しづつ株ごとに花色が違っている。
       頼成の森には白系統が多い。  
        清楚過ぎて少し物足りないほどかも
 
  これから、しばらくは、森全体が花に満ちる季節。

  しかしながら、面積115ha(歩車道総延長23㎞)の森林公園では
   自分でお目当ての動植物などを探していただくことを基本としています。    
    里山を散策しながら、ツバキ、キンキマメザクラを楽しんで下さい。

    
      
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2016年01月27日 | 植物
 
 大雪警報が消え、日差しの射す雪面を見てホッとしている時
  なんじゃ こりゃ! 美しい雪面が台無しじゃないか。
   TPOをわきまえない無粋な杉葉。
    (Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合))
      杉の葉は、昔から今落とすと決まっているから、しかたがないかぁ。

 雪面の杉葉を今採集すれば、たき火の焚き付けに最高のはず。
  適度に乾燥し油もあるから良く燃える。
   しかしながら、今頃は誰れも使わないね。
    
   
   「杉の花」は、春の季語なそうな!
     出番 間近
      スタンバイ 完了のようです。
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活動開始

2012年04月01日 | 植物

Pict_001_2

今年の冬は大雪でしたね。

一部のスギは根から倒れました。

また幹の途中から折れた木もありました。

皆様が安心して散策できるように、現在、後片付けの真っ最中です。

6月末に開催される花しょうぶ祭りの会場には少し雪が残っています。

でも。アジサイの若芽が美しい緑色の芽を出していますよ。

頼成の森は、これから木々や草花の活動が始まります。

季節の移ろいが、今、観察できます。

Pict_003_2

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ササユリが咲いた!

2011年06月15日 | 植物

 ここ頼成の森の見どころと言えばハナショウブ、水生植物園には600品種に及ぶハナショウブが出番を待っているけど、今咲いているのはその内の19品種だけで、見頃は花しょうぶ祭り(6月24日(金)~7月3日(日))の頃まで待たねばなりません。

 頼成の森にはたくさんのササユリが自生しています。森林科学館横の遊歩道の入口のササユリは一昨日までつぼみであったけど、今日ついに咲きました。自生するササユリは、栽培されたユリのような豪華さはないけど、清楚で気品あるその姿はきっとあなたを幸せな気分にしてくれるでしょう。

Pictimg_1500_2  観賞に来られる人は多いのですが・・

Pictimg_8793 優雅な姿に心が和みます

Pictimg_8790 4株まとめて撮りました   

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ゴンズイ(冬芽)

2011年03月30日 | 植物

頼成の森は、午前8時現在、天候はうす曇 、気温は5 ℃です。

森林科学館の周辺では、カワラヒワやハシボソガラスなどの鳴き声がします。

冬枯れの林で、樹木の冬芽を見て歩くのは楽しいものです。葉のある時に樹木の名前を調べておくと、冬芽だけになっても名前がわかります。ゴンズイは、赤い果皮をもつ袋果と種子の黒とが印象的な、ミツバウツギ科の落葉小高木です。ゴンズイの冬芽は対生し、球形または広卵形で先端は丸いかやや尖り、2~4枚の芽鱗に包まれます。なお、冬芽についての記述は、馬場多久男著「冬芽でわかる落葉樹」などを参考にしました。

Pictimg_8593

Pictimg_8595

《ゴンズイの冬芽》

※ 頼成の森のイベント

     『緑に親しむ集い』 5月4日(水・祝)

  (3箇月前から3日前までに電話・FAXで森林科学館にお申し込み ください。) 

     http://www.bgtym.org/ranjyounomori/event/event_a.html

※ 森林科学館の休館日は、火曜日・祝日の翌日・年末年始です。

         〒939-1431 富山県砺波市頼成156

         TEL : 0763(37)1540  FAX : 0763(37)1450

※ この記事へのご意見等は ranjyounomori02*theia.ocn.ne.jp までお寄せください。

   (*を@に換えてメールしてください)

(HK記)

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