私の最近の研究を紹介させていただきます。興味のない方スキップして下さい。近頃、私も編著者の一人である、『Decentralisation and State-Sponsered Community Forestry in Asia』というワーキングペーパーが出ました。ウェブ上で公開しており、ここから全文ダウンロードできます。
この本の内容は多岐にわたるのですが、私たちが力をこめて書いた論点を一つ紹介させていただきます。それは「中国の土地の集団所有制を評価する必要がある」という論点です。
「都市と農村の戸籍差別を撤廃せよ」と主張する勢力は、誰が見ても「正義」と思える主張をしています。しかしその背後には、農村の集団所有制を解体し、農民から土地使用権を奪った上で、企業農園を拡張し、農村の労働力を大量に都市に流入させて低賃金労働力を確保しようという市場原理主義的な考えを持っている場合が多いのです。
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