リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

オリジナルHP: http://rikidental.client.jp/

この症状の原因を考えてみよう

2013-01-16 09:58:53 | Weblog
今回提示するケースは、
初診時右下奥歯の痛みが主訴の症例。

初診時、同主訴部への処置後、口腔内とレントゲンをみたとき
私は患者に『 ひょっとして普段 つば飲み込みにくくない? 』って
たずねたら、突然驚かれて、
『そうなんです!なんで分かったの?』と言われ
実は以前から、食事もしにくく、顎もだるいし、口もあまり大きく
開けれないことに悩んでいたらしいが、
前医には、あまり口を大きく開けないように、様子をみましょう、
仕方ない、等、いわれていたため、
自分のこの状態にあきらめていたとのこと。
このような原因は
“一口腔一単位の治療計画のもと、
   資料収集しなければ わかるわけない” ということでない。
明らかに口腔内所見に問題があることが、見えてない、
気づかないから、疑いを考えようともしないのが問題である。

因みに私の場合、
自分が考えた病態の原因を考えた後に、確定と根拠を得るために
必要最低限の資料収集を行う。

普段の日常臨床で、対症療法にちょっと毛がはえたことしか
行なっていなければ多くの症例に潜む大きな問題はみえるはずもない。

このような状態の口腔内に対して
的確な徴候の診断を行い、処置が行えるか否かという事で
『 はいしゃさん 』か『 歯科医師 』か となる。

みなさんもこの口腔内写真とレントゲンだけで
この患者のあきらめていた症状の原因 わかりますか?