つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

ひつじ田や 影と思い出映す朝。~津幡町・加茂。

2010年10月02日 10時05分28秒 | 自然
稲刈りの終わった秋の田んぼに、
切株から稲の新芽が伸びて来ることがある。これを「穭(ひつじ)」と呼ぶ。
ひつじが顔を出すことを「穭生え」。
沢山の穭が生えた田んぼの様子を「穭田」と呼ぶ。

「今日の一枚」…今朝の散歩で写したスナップがそれ。
僕と「りくすけ」の影を並べて写してみた。

穭は、やがて雪が降る前、稲穂を実らせるまで成長する。
すると、ツバメやオオルリ、サシバなど大陸への旅を控えた渡り鳥が、
力を蓄えにやって来るだろう。
また、スズメ、メジロ、ウグイスなど津幡に居を構えた鳥が
啄みに訪れるのもそう遠くない。

春から夏にかけては、カエルやトンボ、ドジョウなど
様々な生き物の住み家になり、
実りの秋には、真っ先に人に糧を与え、
その後、野鳥たちにも恵みをもたらす。
田んぼは、働き者だ。

そして、僕が子供の頃「穭田」は「遊び場」だった。
今から36年前に上陸し、大流行した洋風の凧…
「ゲイラカイト」を揚げて遊んだものである。

竹ひごで骨組みを作り、和紙を張った四角い「和凧」に比べ、
三角形のビニール製で、組み立ても簡単。
TV-CMも派手だった。
「♪飛べ!飛べ!天まで飛べぇ!HooFuu~♪」
ソウルフルな男性ボーカルが外人っぽい発音で歌うCMソングにのせ…
「NASAの技術者が開発」
「ヒューストンからやって来た」
「科学が生んだ」
「全米ベストセラー・スポーツカイト」といった刺激的なコピーが並び、
金髪の少年少女がカイトを楽しむ様子は、
いかにもアメリカンな魅力が感じられた。

色んなデザインがあったが
中でも代表的なギョロっとした目玉のデザインはインパクト大。
確か凧糸の長さは80mあったはず。
糸を結べば、距離と高さはグングン伸びた。
それだけ飛行性能が高かったゲイラカイトを揚げるのに、
障害物のない「穭田」は、最適の場所だったのである。

まだTVゲームなどなかった。
北風が吹く中、子供たちは頬を真っ赤に染め、外で遊んだ。
コメント
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