つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

モスラ、津幡に出現?!

2010年10月30日 11時57分46秒 | 自然
台風14号の接近に伴って、曇天の津幡町上空。
寒気が流れ込み気温が上がらないせいか、
散歩中に虫達の姿をメッキリ見かけなくなった。
草むらからは、コオロギやキリギリスなど秋の虫の声も聞こえず、
一足飛びに冬の気配。
…そんな中、アスファルトの路上で翅を広げた「蝶」に出逢った。

アゲハ、キアゲハとは違う感じがするし、種類は判然としない。
動きが緩慢で、断末魔の気配すら漂う弱々しさ。
『秋も終りだし、この気候では無理もないだろうな』…などと考えつつ、
美しい文様を眺めるうち、東宝映画の「モスラ」を思い浮かべた。
僕にとって、「モスラ」の最初の記憶は、
1964年(昭和39年)の「モスラ対ゴジラ」である。
公開時、僕は生まれていないのだが、
おそらくリバイバル興業で観たのではないだろうか。
幾つか印象に残っているシーンがある。

台風によって砂浜に漂着した、巨大な青白い「モスラ」の卵。
その卵を帰して欲しいと訴える、インファント島からやって来た、双子の「小美人」。
「ゴジラ」から日本を守るために「モスラ」の力を借りようと、
インファント島へ赴いた使節団の前で繰り広げられる、南洋ムード満点の歌や踊り。
卵から孵化した2匹の「幼虫モスラ」対「ゴジラ」の壮絶な戦い。
幼虫が吐きかける糸によってがんじがらめにされ、海中へ没する「ゴジラ」の最期。
「小美人」を背にのせた「幼虫モスラ」が、大海原へと遠ざかっていくラストシーン。
…特撮あり、活劇あり、スペクタクルな作品に、
「小美人」役の「ザ・ピーナッツ」による主題歌が、
不可思議で幻想的な趣を与えていた。

ところで、僕は、映画「モスラ対ゴジラ」の舞台になった町
「名古屋」の大学に通っていた。
初めて「テレビ塔」や「名古屋城」を見た時は、
『おお、ゴジラがぶっ壊した建物だ!』…と感激したものである。
また同時に、スクリーンの中の記憶と、本物との違和感のなさに驚いた。
勿論、細部を丹念に比較すれば粗も見えるだろうが、
鉄塔や天守閣と空間とのバランスは絶妙。
日本特撮におけるミニチュア製造の、精巧さ緻密さに舌を巻いた。
CGなどない、遥か昔の匠の技である。
コメント
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