つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町のキノコの山。

2010年10月12日 06時35分31秒 | 自然
今年、石川県はキノコが豊作らしい。
猛暑だった夏と、急速に深まる秋の気温差と、
適度な雨がキノコの生育を促し、中には昨対10倍以上になる品種もあるそうだ。
種類は様々あるが、バター炒めや味噌汁の具として重宝する。

野生のキノコは、歯ごたえがよく、香りも強い。
なかなか主張の強い食材で、それを敬遠する人も多いだろう。
春に旬を迎える山菜も同様だ。
スーパーの店頭に並ぶ野菜類に比べ、アクやクセ、苦みを感じると箸をつけない。
僕などはどちらも大歓迎なのだが、
味わいや美味しさの基準とは一定ではなく、人それぞれである。

こうした野趣が好きなのは、僕が食に貪欲な性質というだけでなく、
子供のころから食べ慣れている点も大きな原因だろう。

実家の父も母も、自然の恵みを獲るのが好きだった。
休日を利用して津幡の山に分け入り、春は山菜採り、秋はキノコ狩り。
帰宅したら、台所の床に古新聞を敷き、獲物をその上に並べた。
春には、プ~ンと青臭い匂いを、
秋には、立ち昇る湿気と共に様々なキノコの香りを嗅いだ記憶がある。
そして、それらは調理され食卓に上った。
どれも美味かった。
だが、そんな両親も今は山に行く機会がめっきり減ったようだ。
年齢のせいで足腰が弱くなったり、少々病気を患ったためだ。

山の収穫の楽しみを拒否して大人になり実家を去った僕は、
その恵みを得る方法を知らない。
だから「今日の一枚」…「白鳥神社」の切り株に生えたキノコの種類も分からない。

自業自得である。
コメント
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