つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

茜空に溶けてゆく音。~津幡中学校前。

2010年10月18日 08時17分50秒 | 日記
「今日の一枚」の撮影時刻は、午後6時16分。

ほんの一ヶ月前、夏の名残りがあった頃と比べると、日没がずい分早くなった。
また、日の沈むスピードも速い。
まさに“秋の日は釣瓶落とし”である。
逆に、朝日の昇るスピードは、ずい分と遅くなった。
また、なかなか角度が上がらず、光も気温も高くなるまで時間がかかる。
すっかり、秋だ。
津幡中学校のグラウンドを覆うネット越しに仰ぎ見た夕焼けも、
秋の装いである。

そして、ネットの向こう…地上では、刻々と乏しくなる光を頼って、
中学生たちが野球の練習を行っていた。
辺りに響くのは、グローブがボールを受け止めた時に鳴る皮の音。
金属バットがボールを捉えた時に発する甲高い音。
白球の行方を追う少年たちの掛け声。
それらが一体になって茜空へと溶けていった。

こうしたグラウンドから聞こえる音は、僕に「放課後」のイメージを想起させる。
他にも同じ感覚になる音が2つある。

一つは、吹奏楽部が練習前に出す「ラ」の音だ。
調音のため音叉を使ってどの楽器も一斉に
“ラ~~~~”と鳴らす。
もう一つは、演劇部の発声練習だ。
50音を独特の配列にし“あ!え!い!う!え!お!あ!お!”と発声する。

中学生の頃、どちらも授業が終わった後に聞いた音。
放課後の始まりを告げているような気がした。
僕が中学を卒業して長い年月が経ったが、
今でもそれらの音を耳にすると、
記憶の中に30年前の校舎や前庭の風景が甦る。
そして、夕暮れの光がオーバーラップする。
コメント
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