祭りの終わり。スペイン初優勝！

■決勝

スペインvsオランダ　1-0

延長後半13分、イニエスタの狙い済ましたボレーが決まる。
　とうとうスペインが優勝した。やはり延長後半から投入されたトーレスの左サイドからのセンタリング、これを受けた10番セスク・ファブレガスからでたパスを完璧に狙い済ましてシュート。スペインの攻撃が、レンズに光を圧蹴るように凝縮した瞬間だった。

スペインには金色のカップがよく似合う。
　アウェイの濃紺のユニフォームをホームの伝統の赤いユニフォームに着替えたスペインチーム。胸のエンブレムの上には赤い星が1つ。みんなが画面に向かって誇らしげにこの星を指差した。
　プラッター会長と南アフリカ・ズマ大統領からッカシージャスがカップを受けた瞬間沸き起こった歓喜の叫びと躍動はスペインにこそ似合った。試合中なのに1点を奪って泣き出した選手がスペインには何人もいたが、カシージャスもその一人。プジョルと抱き合う姿にはこっちもグッときた。
　もう一人、ピッチに座り込んで膝を抱え続けたオランダ・スナイデルの悲しい顔が印象に残った。
　初戦に敗れながら優勝した初めてのチーム、ヨーロッパ以外の地で優勝した初めてのヨーロッパのチーム、それがスペイン。美しいサッカーをするスペインだったことは喜ばしい。
　祭りのあとは、やはりちょっと寂しい。

スペインvsオランダ。0-0で延長戦へ。

　膠着した試合展開のまま終了。ロッベンの圧倒的なスピードでディフェンスを振り切ってのシュートは決定的だったが、カシージャスが奇跡的にボールをはじいた。
　後半はイニエスタがさかんにチャンスメイクするシーンがめだったほかシャビも前半よりは仕事ができた。
　後半終了間際、スペインは延長狙いとも思えるボール回しで時間を稼いだ。デル・ボスケ監督は残り一枚の交代を、おそらくフェルナンド・トーレスを投入して勝つつもりだと思う。デル・ボスケはここまで守備的な式を取ったことはない。美しいスペインサッカーのコンダクターは間違いなくこの人だ。
　オランダはやはり決めるとしたらスナイデルという気がする。
　0-0のPK戦決着だけはかんべんしてほしい。

　延長6分。0-0。

W杯決勝。スペインvsオランダは前半0-0。

　前半はお互いの攻撃の良さを消しあうような展開で、試合のレベルは高いけれど、あまり面白い試合ではなかった。
　開始早々のセルヒオ・ラモスのヘッドと右からのシュート（センタリング？）が危うくオウンゴールを呼びそうになったプレー。スペペンはこの2回。
　オランダは終了間際のロッベンの左足のシュートくらいか。
　特にオランダの中盤でのチェックが厳しくて、これに反応してしまうように、お互い激しくぶつかり合った結果イエローが合わせて5枚。



　日本戦を見てるようなオランダの戦いぶりだが、オランダは日本戦よりははるかに必死なプレーぶりに見える。スペインは日本より2倍くらいうまいし、攻撃への意識も倍くらい高い。それでもあまり多くのチャンスは作れない。
　この試合を見てると日本はよくやったという気がしてきた。


　あっという間に公判が始まりすでに7分。