香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

悪と仮面のルール

2013-12-10 20:56:11 | 本のこと
中村文則さんの
 『悪と仮面のルール』


会わない時間が彼女の幸せを保証する。
彼らの未来にあるのは、巨大な悪か、それとも。

 邪(じゃ)の家系を断ちきり、少女を守るために。
 少年は父の殺害を決意する。大人になった彼は、
 顔を変え、他人の身分を手に入れて、再び動き出す。
 すべては彼女の幸せだけを願って。
 同じ頃街ではテロ組織による連続殺人事件が発生していた。
 そして彼の前に過去の事件を追う刑事が現れる。
 本質的な悪、その連鎖とは。


中村文則さんの小説・・・
少し覚悟して読み始めました

圧倒的な悪意のミステリー
だけど、これは恋愛小説なのかも
殺人のあとの恐ろしいくらいに
暗い苦しみや、つらさがつらい
宮本輝さんの『避暑地の猫』
東野圭吾さんの『百夜行』が思い浮かぶ
人の悪意と善意は紙一重
3作とも、ストーリーが似ている訳ではないけど
同じ匂いがするような気がしました
 
面白いというのとはちがうけど
すごく好きな小説です



日曜日の朝日新聞、本の特集が大好きです
今回は、ノーベル文学賞のアリス・マンローさん
作品は、村上春樹訳『恋しくて』の中の
1編の短編しか読んだことがないのだけど
上級者向け恋愛小説、もっと読みたくなりました

英語圏では、短編小説の位置づけが
総じて低いそうです
その中でのノーベル文学賞、すごい注目でしょうね
紹介してくれたのが、作家の松家仁之さん
新聞の記事なのに、何度も何度も読んでしまった