世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

第6回さいたま市民演劇祭

2006年09月03日 22時25分10秒 | Weblog
第6回さいたま市民演劇祭に行った。
たくさんの劇団の芝居が催されたが、私はその中で「(劇)レインボウ城!」、「劇団ぴゅあ」の作品を鑑賞した。


☆「珊×瑚で15人!」(劇)レインボウ城!

テンションの高さ、そして台詞と台詞の間の取り方が絶妙だった。
ストーリーは、無人島に辿り着いた女子高校生1人と、先生15人の織り成すコメディ。
各科目の先生たちが「文化系」と「理系」で対立しあったり、自分の受け持つ教科をアレンジした授業を他の先生たちに披露しあったり、とにかく笑えた!
女子高校生の激しさ(ジャングルで野生化したところなど)が、迫力満点だった。
教育のあり方などの社会に訴えかける要素が、ストーリーの伏線に無駄なく配置されており、この劇団の芝居はいつも考えさせられる。

☆「放課後ガぁル」劇団ぴゅあ

両親の離婚により、静岡から新潟に転校した女子高校生の話。
レインボウ城!のすぐあとの公演だったので、正直、出だし部分に物足りなさを感じていた。しかし、物語の進行と共にその透明感あるしなやかな雰囲気に飲み込まれていった。そして、いつの間にか涙していた。
高校時代にしかできなかったこと、感じられなかったこと、…そして「今」。
単なる友情物語ではなく、今に繋がるというストーリー構成が深かった。





あの時のこと

2006年09月03日 22時16分22秒 | Weblog
かつて、私には販売をしていたという時期がある。
明るい人っぽく見られるため、よく「販売向きだ」と言われるが、絶対にそんなことはないと思う。

接客よりも、商品のクリーニングをしたり、陳列を直したり、顧客リストを整理するといった作業に没頭していた。
…いや、接客に行くなんていうことは、新卒は許されない行為だったのだ。
私のいた店舗の店長は30代半ばぐらいの女性だった。
その日休んでいるスタッフの悪口を言うのを日課としていた。
「厳しければ厳しいほど部下は育つ」ということを、何か勘違いしてしまっている人でもあった。それは、まるで田舎の中学のバレー部みたいな感じとでも言おうか。

高額品の接客をすると罵られた。
結果、みんな高額品のケースには近寄れなかった。

店長以外の先輩は厳しかったが、優しかった。
店長からびくびくしながら教えてもらった業務は忘れたが、先輩達から教えていただいたことはいまだによく覚えている。

ある日、勤務中にマネージャーから呼び出された。
近隣のファーストフード店でお茶をしようとのこと。
「最近どう?」…そんな話をした。

それから色々あって、本社勤務になった。

あれから5年以上経つが、いまだに昔の勤務地の近くに行くと「怒られるんじゃないか」と、ビクビクしてしまう。

決して彼女は悪い人だとは思わない。…今となっては。
そう、今となってはなんだが。

彼女は彼女なりの一生懸命さがあって、それが他人から反感を買うやり方だっただけだ。
それに、もう、今の自分とは関係の無い人だ。

ただ、世の中にはそういう人もいるという事実を胸に刻んでおけばいい。

マネージャーと行った店でアイスコーヒーを啜りながら、「あの時のこと」にやさしく手を振った。