数字を煮詰めて、予算作成。
…耳から煙が出てきそう。
キリが良いところで終了。
というか、もう、一秒でも数字を長く見ていたら、吐きそうだった。
内線表の数字を見ただけで、…うぅっ。ああ、限界だ。
今日はバレンタインデーらしい。
あれは、中学1年生の時だった。
英語教師を好きになる前、私は同じクラスのT君が好きだった。
マセていて面白い彼は、けっこう人気があった。
柴田恭兵が好きだった彼は、言動を柴田恭兵に真似ていた。
彼と私は席が隣同士であったので、よく会話を交した。
必然的な流れで、1991年2月14日、私は彼にチョコレートを贈呈した。
ちなみにチョコレートは近隣のファンシーショップで購入したものだ。
けろけろけろっぴの300円のチョコである。
躾に厳しい母親に見付からないよう、こっそりと用意した。
「ありがとう」
柴田恭兵ふうに礼を言うT君。
私は彼に好意を寄せてはいたが、別に付き合おうとかを画策していたわけではない。
第一、付き合うということは、漫画やドラマの中にのみ存在する事象であり、まさか自分がその当事者になるなんていうことは想定外だったのである。
しかし、周囲の女子のように、バレンタインというイベントには参加してみたかった。
なので、チョコレートを贈呈したことについては、非常に満足していた。
彼そのものよりも、「男子にチョコレートを贈呈した自分」に、どっぷりと陶酔していた。
その日の放課後、私は普通に過ごしていた。
が、ある騒ぎに巻き込まれてしまったんである!
どうやらT君には、付き合っている彼女がいたとのこと。
しかもその相手は、幼稚園からの私の親友Mちゃんだった。
Mちゃんは、私が風疹で行けなかった小学校3年生の遠足で、お土産(益子焼きの小物入れ)を買ってきてくれた優しい女子である。
私がT君にチョコレートを贈呈した事実を知り腹を立てたMちゃんは、Mちゃんの部活仲間であるNさん(少しヤンキー)と一緒に、私のチョコレートをゴミ箱に遺棄したとのこと…。
そんな噂を放課後の女子トイレで耳にした。
慌てて教室に戻り、ゴミ箱を見ると、けろけろけろっぴの紙が無惨にも散乱していた。
Nさんに呼び出しをされ、言われた言葉が、これまた強烈だった。
「ヒトのオトコ、取ってんじゃねーよ」
である。
場末のホステスのような彼女の様子に私は狼狽し、つい謝罪してしまった。
Mちゃんと私は同じ塾に通っていた。
その日の放課後も塾があった。
彼女と目を合わすことはできなかった。
注意義務を怠ったため、私は「ヒトのオトコを取った女」になったのである。
Mちゃんが怒るのも当然だ。
「私の馬鹿」
「私なんて死ねばいい」
塾の休み時間、私は自分の指をシャーペンでぐりぐりと血がにじむぐらいに刺していた。そうすることにより、罪が半減することをただ祈りながら。
ホント、今となってはどうでもいいことなのだが、当時としては大変なことだった。
深く悩んだ。
しかし、子供の世界はけっこう適当なもので、Mちゃんとはいつの間にか仲直りできていた。
T君はホワイトデーの日に、柴田恭兵ふうにキャンディをお返しにくれた。
Nさんとは、私が大学時代にバイトをしていた居酒屋で再会し、思い出話に花を咲かせることができた。
そんなもんである。
「もう駄目かもしれない」
そんな窮地に陥っても、今まで何とかやってこれた。
…って散々学習しておきながらも、やはり、予算作成に不安を募らせてしまう。
どーしょう…。
…耳から煙が出てきそう。
キリが良いところで終了。
というか、もう、一秒でも数字を長く見ていたら、吐きそうだった。
内線表の数字を見ただけで、…うぅっ。ああ、限界だ。
今日はバレンタインデーらしい。
あれは、中学1年生の時だった。
英語教師を好きになる前、私は同じクラスのT君が好きだった。
マセていて面白い彼は、けっこう人気があった。
柴田恭兵が好きだった彼は、言動を柴田恭兵に真似ていた。
彼と私は席が隣同士であったので、よく会話を交した。
必然的な流れで、1991年2月14日、私は彼にチョコレートを贈呈した。
ちなみにチョコレートは近隣のファンシーショップで購入したものだ。
けろけろけろっぴの300円のチョコである。
躾に厳しい母親に見付からないよう、こっそりと用意した。
「ありがとう」
柴田恭兵ふうに礼を言うT君。
私は彼に好意を寄せてはいたが、別に付き合おうとかを画策していたわけではない。
第一、付き合うということは、漫画やドラマの中にのみ存在する事象であり、まさか自分がその当事者になるなんていうことは想定外だったのである。
しかし、周囲の女子のように、バレンタインというイベントには参加してみたかった。
なので、チョコレートを贈呈したことについては、非常に満足していた。
彼そのものよりも、「男子にチョコレートを贈呈した自分」に、どっぷりと陶酔していた。
その日の放課後、私は普通に過ごしていた。
が、ある騒ぎに巻き込まれてしまったんである!
どうやらT君には、付き合っている彼女がいたとのこと。
しかもその相手は、幼稚園からの私の親友Mちゃんだった。
Mちゃんは、私が風疹で行けなかった小学校3年生の遠足で、お土産(益子焼きの小物入れ)を買ってきてくれた優しい女子である。
私がT君にチョコレートを贈呈した事実を知り腹を立てたMちゃんは、Mちゃんの部活仲間であるNさん(少しヤンキー)と一緒に、私のチョコレートをゴミ箱に遺棄したとのこと…。
そんな噂を放課後の女子トイレで耳にした。
慌てて教室に戻り、ゴミ箱を見ると、けろけろけろっぴの紙が無惨にも散乱していた。
Nさんに呼び出しをされ、言われた言葉が、これまた強烈だった。
「ヒトのオトコ、取ってんじゃねーよ」
である。
場末のホステスのような彼女の様子に私は狼狽し、つい謝罪してしまった。
Mちゃんと私は同じ塾に通っていた。
その日の放課後も塾があった。
彼女と目を合わすことはできなかった。
注意義務を怠ったため、私は「ヒトのオトコを取った女」になったのである。
Mちゃんが怒るのも当然だ。
「私の馬鹿」
「私なんて死ねばいい」
塾の休み時間、私は自分の指をシャーペンでぐりぐりと血がにじむぐらいに刺していた。そうすることにより、罪が半減することをただ祈りながら。
ホント、今となってはどうでもいいことなのだが、当時としては大変なことだった。
深く悩んだ。
しかし、子供の世界はけっこう適当なもので、Mちゃんとはいつの間にか仲直りできていた。
T君はホワイトデーの日に、柴田恭兵ふうにキャンディをお返しにくれた。
Nさんとは、私が大学時代にバイトをしていた居酒屋で再会し、思い出話に花を咲かせることができた。
そんなもんである。
「もう駄目かもしれない」
そんな窮地に陥っても、今まで何とかやってこれた。
…って散々学習しておきながらも、やはり、予算作成に不安を募らせてしまう。
どーしょう…。