
給料日だったので、豪雨を気にしつつも一人居酒屋をした。
アルコールを含んだ他人のお喋りを肴に飲む酒も美味しい。
そんな私を母は「おやじ」と言う。「おばさん」ではない。「おやじ」である。
軽く性別とか越えちゃってる指摘に苦笑いをするのがせいぜいである。
否定するには後ろめたさがつきまとい、肯定するにはいささか迷える三十路の心理。
おやじ…。
おやじ…。
頭の中で母の指摘をとめどなくリフレイン。
おしぼりで顔面を拭き、そして鼻から煙を出しながらレモンサワーを飲む私は、母の指摘に頷かざるを得ないのだろうなあ。

帰宅してシャワーを浴びて「舞妓haaaan!!!」を観る。
レンタルしようと思っていたので、ラッキー。
ストーリーはハチャメチャだったが、阿部サダヲの強烈な演技と柴咲コウの艶やかさが良かった。
娯楽ムービーって感じ。
何かに憧れて前進していくことの大切さがきちんと描かれていた。
おやじな私でも、舞妓さんや芸子さんにはなりたい。
っつーことで、毎年、祇園にて舞妓コスプレに興じてる。
レモンサワーと同じ、これも自分へのご褒美である。

来年はどんなコスプレをしまひょか。