世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

メールボックス

2021年08月27日 | Weblog
請求書(25日締め)の催促をするため、朝、取引先に電話をする。
この会社は、去年から在宅勤務になっている。
朝いちばんに担当者の電話(スマホ)をかけると、いつも声がアンニュイなのである。
…おぬし、さては寝ていたな?と問いただしたくなる。
営業マンもアシスタントも。
きっと出勤の打刻をしたらまた布団にリターンしちゃうに3000点。

「今日中には、…メールで送れると思います」と寝起きの声で返答された。
だからずっと待っていた。忠犬ハチ公の如く。渋谷駅前で銅像になっちゃうぐらいに。

メールは待てども待てども来ない。
メールボックスを更新しても来ない。

そのうち、変なところをプッシュしてだいぶ過去、20年前の受信メールを開いてしまった。

そのメールの前後の送受信から、当時部内にいた丙午生まれの女性の先輩の顔が鮮明に蘇る。
他部署の行事のお茶出しに駆り出された私。生憎他の用事があって手伝いに行けない。
結局、その丙午の先輩がお茶出しに駆り出されることになったのだが、気に入らないようで怒るわ怒るわ…。
先輩の整ったご尊顔が「なんで私が?」という憤りに染まっていく(席が正面だった)。
大魔神の顔の変化のようであった。

その件で吉熊上司に相談する内容だった。

色々あった。
忘れていたけれど、本当、色々あった。

人間、死ぬ際にはそれまであったことを走馬灯のように思い出すという。
もしメールを開かずに死ぬことがあったら、この件もちゃんと思い出せただろうか。

てか、走馬灯に過去の恥ずかしいこといっぱい出てくるかもしれない。
そしたらたぶん死にきれない…。


夕食は駅そば。
今日も暑かったので冷やしかき揚げそばにした。

隣のサラリーマンがダイソンばりの吸引力でそばを啜るので、私も吉熊も吸い込まれそうだった。


入浴後に母と40分ほど電話で話して、クマとクマクマタイム。

母がナイアガラの滝のお土産屋で買ったシロクマロッキーは未婚なのに父性に満ちている。
面倒見がいいので頼りがいがある。
クマに興味がない父クマパパも認めた器量良しなロッキー。激マジかわいい。


ふ~。やっと金曜日。
クマたちと遊びながらその喜びを噛みしめる、なう。
目覚まし掛けないで眠れる幸福に浸りながら寝よう。
目を開けたら、土曜日の朝に身を漂わせているはずだ。

この金曜日の些細な喜びも、その瞬間の走馬灯に映し出されるのだろうか。