サル軍団が天女さんちの周辺にまで来るようになってまだ10年経ちません。
つまり十数年前までは
熊はおろかイノシシもハクビシンもアナグマもサルもいない平和でのどかな山村だったのです。
100年以上も前には、
熊やサルは山奥の人跡無踏の地にのみ生息していて
それは絶滅寸前だったのかもしれません。
それで、いまでは我々「農山村地域に住んでいる住民を苦しめるだけのそれらの動物を保護する法律」が出来たのです。
しかしながら、人々が山に入らなくなったために、
それらの獣たちは住む領域を拡大させ
今では当時の数千倍、数万倍の広さになり、個体数も数千倍、数万倍になっているのですが
東京に住んでいるお偉い学者や役人たちや評論家たちはその実態をしらず
里の集落に熊が現れたら、今年は山の木の実がすくないからだとか「おバカな論評」を繰り返しています。
法律に守られた獣たちには安全安心な生活が保障されていますが
農山村地域に住むわれわれには安全安心な生活とはほど遠く、
苦労して育てた野菜や果物をとられても指をくわえているしかありません。
昨日は久しぶりに猿軍団が現れましたが、
久しぶりなのは天女さんちのある町内では度重なる獣の被害に工作をあきらめる人が続出し
猿軍団がはるばると遠征してきても得られる獲物が少ないことを学習してきたからに違いありません。
それと、天女さんちには錆鉄人というターミネーターがいることも知られているので、
錆鉄人の顔を見ただけでサルたちは逃げ出していきます。
それは、サルが来るたびに裏山を尾根まで追い上げているので
サルも錆鉄人を見たら逃げるようになったのです。
しかしながら、錆鉄人はサル軍団が来るのを待ってずーっと家にこもっている訳ではなく
普通の人の何倍も家を留守にして遊びに行っているので
その時に猿軍団が遠征してきたら・・・畑は壊滅です。
今回は、裏山を尾根まで追い上げ
さらに家で待機すると別の攻略隊が現れたので、それも攻略し
ひとしきり様子をうかがって、もう天女さんちに現れることはないと考え
もう1か所の畑の防衛に行きました。
もちろん、絶対という事はないので天女に守備を頼むとともに
日中は切っている害獣撃退器3台のスィッチを入れ
さらに、やはり日中は電気を切っている電気柵にも電気を流して出かけました。
という事で、もう一つの畑で生えてきたスギナをスコップで掘っていると
枯れ枝を踏むかすかな物音が・・・
すかさず、横の山に駆け上がると逃げていくサル
それでサルの襲撃は終わらないのが普通なので、
しばらくは守備をしているとまた山でサルの鳴き声がしたので駆け上がって追い払いました。
しばらく待機して、もう大丈夫だろうと家に帰ろうとすると
道路を隔てた隣の畑に1匹のボス猿が・・・
錆鉄人を見ても逃げようとしません。
錆鉄人がスコップを振り上げて威嚇すると
ボス猿は威嚇するように錆鉄人めがけてのっしのっしと歩いてきます。
錆鉄人が目からレーザー光線を発射すると(単ににらみつけただけですが・・・)
錆鉄人の数メートル先から急に方向を変えて山に走り去りました。
という事で、猿軍団撃退記1巻の読み終わりです。
今は川向こうの隣の集落に移動し、そばらくは河和田町周辺を荒らしまわり
これまでの通例だと天女さんちのある集落は再訪せずに戻っていくのではないかと思いますが、
遠くに離れるまで遠征には行けません。
こんな田舎に誰がした?