去年、紅葉の涸沢で3年連続の幕営をしようとして、
テントを設営していたらポールが折れてしまい、
泣く泣く幕営を諦め日帰りしてきたのですが
(実はその後は凄い豪雨となり日帰りしたのは正解だった訳ですが・・・ケガの功名です)
何事も計画的な錆鉄人なので、
夏山シーズンが始まる前(正確には5月10日)にポールの修理をしました。
再掲となりますが、折れたポールです。
折れたポールは端から4番目のポールで折れた長さは5cmほどだったと思います。
その時、これ位の長さなら短くなっても問題ないから修理出来ると思ったものでした。
という事で、
鉄切ノコで折れた先を切り離し、
折れた部分をヤスリできれいに削り、
接続金具部分を挿入したのですが・・・
馬鹿力自慢の錆鉄人が渾身の力で差し込んだのですが、これ以上は挿入できませんでした。
「まっ、これでも強風じゃなければ問題ないか」
と、気の遠くなるような努力の成果を自己満足させていたのでしたが・・・
しかしながら、
阿曽原温泉小屋で実際にテントを張る事を考えたら不安になってきました。
という事で、再修理にチャレンジです。
本当はポールに差し込んだ連結金具部分を木槌でたたき込めばうまくいくと思うのですが
テントポールは10本ほどのポールを全てゴム紐で連結されていて、
このゴム紐を外した場合、元通りゴム紐を通すのは難しいだろうと考えました。
という事で、
材木にゴム紐が逃げるような溝を掘り、
それでポールの上下を挟み込んで金槌で打てば、
うまく挿入出来るのではないかと考えました。
しかしながらポールに対してゴム紐は案外太く、
しかも上下のどちら側でもゴム紐がずれてポールで挟み込んでしまったらゴム紐は切れてしまいます。
困難ではありますが、
ゴム紐を外してポールを抜き、連結金具を打ち込むしかないという結論に達しました。
ゴム紐は張力を持って連結されているので、先端金具を外したらゴムが縮んでポールが自動的に抜けてしまいます。
うまく連結金具が挿入出来ても、この抜いたゴム紐を通して先端金具をくくりつけなければ修理が出来ません。
という事で、実際の修理です。
ポールの端の先端金具部分です。
このくくってある部分をほどき、先端金具を外し
太いタコ糸を使ってゴム紐とタコ糸を連結してからポールを抜こうと考えました。
しかしながら結び目部分が大きくなってしまい、連結金具の狭い穴で引っかかってしまいました。
おそらく、製造する時は長いゴム紐を使って全てのポールに通した後で
ゴム紐を切断しているのではないかと思われます。
しかしながら、これで諦めている訳にはいきません。
錆鉄人は不屈の闘志で(なんとかお金を掛けずに修理しようと)考えました。
長い穴に紐を通すには針金のような「導線」を結び付けて引っ張るのが鉄則です。
という事で、イノシシ除けの柵用に買ってあったステンレス針金を取り出し、
ゴム紐の外側の繊維部分を通してからゴム紐にぐるぐる巻きにして抜けないようにして
ポールを引っ張ってみましたが、やはり連結金具部分の狭い穴の所で引っかかってしまいます。
原因はゴム紐と針金の先端部分が離れてしまうからと思われ、
その部分をテープで巻いて密着した状態にし、ポールを引いたら遂に抜けました。
という事で、慎重にポール3本を抜き、4本目の要修理ポールを抜きました。
これが抜いたポールの連結金具挿入状況
他のポールと比べると、嵌合用に太くなった部分よりさらに5mmほど挿入する必要がある事が分かりました。
下に木の台を置き、その上にポールを縦て、
上側にも木片を乗せ、その上から金槌でたたきました。
こういう場合、どちらを上にするかも検討が必要です。
錆鉄人は連結金具を上にすると、斜めに打ち込む危険性があると考え、金具は下にしました。
数回ごとに挿入状態を確認して作業します。
あと一息です。
という事で、無事に連結金具の挿入は完了。
今度は針金部分からポールを挿入しましたが、うまく入りません。
原因はゴムを囲っている繊維が先端部分で余っていて、それが挿入の邪魔をしている事が分かりました。
という事で、今度もセロテープが登場、繊維部分を針金に巻き付けました。
これでゴム紐は無事に連結金具を通過。
最後のポールを差し込み、先端金具をくくりつけました。
そして、先端金具をポールに挿入して修理は完璧な成功です。
おまけは上下の木材の穴
ゴム紐を通したままだったら、恐らくゴム紐が切れてしまっていたに違いありません。
ポールの修理がいくらかは知りませんが、まあ1万円はセーブしたと考えておきます。
(2017年10月8日 誤字を訂正しました)