アトレー&ハイゼットカーゴが「フル」モデルチェンジした。
錆鉄人は10年前に徹底比較して(車を買うにあたって初めて両車を試乗した位です)
使いやすさ、荷室の広さ、騒音、走行性能などほぼすべての分野で圧倒的な差でエブリイが優れていたので
エブリイを買い、この10年間で約11万km、車中泊も延べ100泊近く行っています。(日常運転は天女)
(同じ期間で比べると、ステップワゴンで車中泊したほうが多いと思われます。)
そして、6~7年前にエブリイはフルモデルチェンジしてさらに良くなり
ダイハツはウエイクを売る為にアトレー&ハイゼットカーゴはほったらかし・・・
それでもハイゼットカーゴの販売台数がエブリイよりも多いとは!
何たる無知な人が多いのだろうと不思議に思っていたのでした。
もちろん、軽の乗用車タイプの車と比べれば、いろんな面で劣っているのはしかたがありませんが、
「日常使用と夫婦二人での車中泊の旅行が出来る軽自動車はエブリイしかない」と思っていました。
ところが、ウエイクを売らんが為にほったらかししていたアトレー&ハイゼットカーゴが
フルモデルチェンジしたのです。
まさに「満を持して」のフルモデルチェンジ!
徹底的にエブリイを調査して、あらゆる面でエブリイを上回る車にしてきたに違いないと思いました。
テレビコマーシャルで流れているのをみると、いろいろな用途のオプションがあってそそられます。
天女さんちのエブリイも満10年、車検は1月なのですでに車検の予約してはいましたが
2年後に買い替える為に、錆鉄人と天女は期待に胸を膨らませ
ダイハツディラーに実車を見に行ったのでありました。
新型アトレー&ハイゼット、見た目はカッコイイです。
特に後席スライドドアとリアクォーターウィンドー部分が「面一」になって高級感さえ感じます。
ただし、このデザインの為に、
スライドドアの窓ガラスは下がらず、後端が数センチ開くだけになりました。
このヒンジ部分でわずかに開くだけです。
後席に乗る人にとっては改悪のような・・・
(ちなみに、ダイハツは2人乗車を前提で開発したとの事なので、後席に座る人のことは考えていないと思われます。)
*このような「改悪」をした理由は、スライドドアのウィンドウの上下機構を省くことで
ドアを薄くしてエブリイより広い室内幅を謳うためでした。
*スライドドアのウィンドウが上下しないのは、ほとんどの季節で車中泊は出来ないという事です。
新開発のCVTによって、スズキと比べて非力なエンジンの欠点も改善されてるはずです。
(エンジンはエブリイと比べて力がなく2割も燃費が悪かった旧型のままですが、
CVT化によって街中での使い勝手や燃費は向上したはずです。)
何よりも新しく開発された車台によって走行性能・乗り心地も良くなっているはずです。
(10年前にハイゼットとエブリイを比べた時、ハイゼットのほうが足回りが柔らかい分乗り心地が良く
その分、横風に対して大きく姿勢を乱す傾向がありましたが・・・)
試乗していないので錆鉄人には分かりませんが、
価格コムの新型ハイゼット&アトレーのレビューでは、乗り心地に関しては高評価です。
おっ!いいなと思ったのがこれ!
後席のヘッドレストを差し込むようになっています。
(でも、走行中にカタカタとうるさいようですが、
メーカーが言うように後席を折りたたんだままで使用する車なので、
ふつうは押入れにでも置いておくものでしょう)
カタログを見ると、「軽最大」と謳われた荷室の広さ
1.荷室長
1915mm(エブリイは1910mm)
*ただし、どちらも全席シートを一番前まで出した状態での数値であり、
この状態では足を下せず、運転できません。
*ダイハツは荷室長測定に悪影響のハッチドアワイパーを上部に取り付けることで、
後方視界確保のワイパーの存在意味を形だけにして、ハッチドアの厚みを薄くしています。
2.荷室幅
1410mm(エブリイは1385mm)
ただし、測定する位置で変わりますが・・・
*スライドアウィンドウの上下装置を無くすことでドア厚みを縮小して実現しています。
メーカーはユーザーの90%が後席は畳んだままと主張し、後席に人が座ることは想定されていません。
3.荷室高
1250mm(エブリイは1240mm)
*軽の最大高さは2mまで認められているので、全高を高くすればさらに高く出来ます。
その他の寸法も「軽ナンバーワン」を謳うべく、
パッセンジャーを徹底的に無視する涙ぐましい努力で5mm、10mm大きくされています。
荷室は大きければ大きいに越したことはないのですが、
5mm、10mmがどれだけ意味があるかというと・・・ないと思われます。
というか、そのために犠牲にしたもの(パッセンジャーの居住性・快適性)の惨状は、
エブリイと比べた場合の一番大きな違いです。
つまり、タイトルで謳った決定的な差は、
前回でも述べたように「運転席以外の乗車スペース」です!
1.助手席足元
天女さんちの旧型エブリイ
足をほぼ伸ばせます。
ハイゼット
幅奥行きともに劣っている上、発煙筒の位置が最悪で高さもありません。
(足を組んだり、移動したり出来ません!)
これを設計した人、頭が悪いとしか言えません!
せめてセンターの薄い色のプラスチックカバーの部分を削り、発煙筒を移動させれば・・・
そうしても奥行きが足りません。(荷室だけを考えた設計ですから!)
助手席に乗った人はほぼ足を動かすことは出来ません。(監禁状態です)
2.後席シート
エブリイ
ハイゼットと同じ靴で5cm以上の余裕があります。
エブリイの良い所は、エンジンカバー部分と後席床面との高低差が少ない事です。
したがって、エンジンカバーの部分に足先を乗せてもかかとが床面に着くので、かなりリラックスできるのです。
(助手席シートを前に出しています)
ハイゼット
フルモデルチェンジ前は足を真っすぐに置くことは出来ませんでしたが
(足元のスペースが超狭かったのです)
足元はわずかに広くなって一応真っすぐに靴が置けました。
(ただし、ふくらはぎが強く圧迫されていて、長時間の乗車は不可能です。)
助手席シートを前に出した状態では、エンジンカバーの上に足を置く事は出来ますが、
超不安定な姿勢となり長時間の着席は不可能です。)
天女が座った様子
天女の靴は小さいので(24cm)ふくらはぎは圧迫されませんが、
何よりも膝から上がシートから大きく持ち上がっている事に注目!(ほぼ体育会座り状態)
(ちなみに、ダイハツは2人乗車を前提で開発したとの事なので、後席に座る人のことは全く考えていないのです。)
比較の為にわざわざ天女にお出まししてもらい、エブリイの後席に座ってもらいました!
シート前端部分で足の下に指先が滑り込む程度です。
エンジンカバーに足を乗せた状態
天女は助手席と後席のこの大きな差を憤慨していました。
「私はこの車には乗りたくない!」
メーカーは利益の大きなウエイクを買わせんが為に、
ハイゼット&アトレーは敢えて2人乗車を謳っていますが、
実質的には助手席は足かせ状態を強いられているので2人乗車(でロングドライブ)は不可能です。
いえ、乗れないことはありません、「我慢」すれば・・・
(ちなみに、ダイハツは2人乗車を前提で開発したとの事なのにこのありさまで
当然、後席に座る人のことは全く考えていないと思われます。)
モデルチェンジ前のハイゼットが「拷問車(30秒で足が攣った!)」であったことを考えると
「我慢車」に長足の進歩を遂げたと評価出来るかもしれません。
すごいぞ!ダイハツ!!
ちなみにモデルチェンジ前のアトレーは5ナンバーだったので
後席はスライドしてリクライニングもするので、後席の居住性は良かったのですが
4ナンバーとしたことで、アトレーは「我慢車」に大きく退化しました。
エブリイワゴンは5ナンバーなので、
後席はスライド・リクライニングするので居住性は軽ナンバーワンかも?
後席重視ならエブリイワゴンをお勧めします。
まるで錆鉄人がスズキの回し者のようなブログを3回もアップしていますが、
それだけこの新型アトレー&ハイゼットに失望したという事です。
なお、前述の価格コムのレビューを見ても、この部分に着目した人はいませんし、
今後、お抱え評論家が試乗記をアップすると思われますが、この欠点には目をつぶるのではないかと思われます。
(というか、後席には座らず、まっ平な荷室のみ強調するような・・・)
*後述:
後席の問題点はオブラートに包んで記述している例もありますが
前席に関しては誰も指摘していません。(売れなくなるのが明白だからだと思います!)
前々回、前回を含め、全て錆鉄人の個人的な感想でありまして、
その内容を保証するものではありませんが、実際に車をみれば真実だと分るでしょう。
ただし、購入する場合は、自己責任において車をチェック・判断して購入して下さい。
箱の大きさが違うとしか考えられませんが・・・
錆鉄人的にはどちらも十分広い荷室なので、数センチの差は問題にならないと考えています。
軽自動車の後席の広さを表すのに、
座った時に前席シートとの間にこぶしが3つとか、2つ半だから狭いとか・・・
その分、荷室が犠牲になっていたら意味がないと思うのですが・・・
N-VAN →乗用N-BOXの乗り心地ほぼそのままに、完璧に1人乗車向けに割り切ったプロ向け高級軽バン。最強。
アトレー →時代の流れをキッチリ見定めて、世の中の需要に高いレベルで答えてくれる、実力派軽バン。2人乗車を基本としてウェイクと役割を差別化した事で、ターゲット層が明確に。
エヴリィワゴン →貨物として軽貨物バンに及ばず、乗用としてスーパーハイトワゴンに及ばず…。高いレベルで両立してるのではなく、何もかもが中途半端なんです。
メーカーの意図を理解出来ないのなら、こんなブログを書くべきではありません。
あなたの使用方法には、エヴリィワゴンを選ぶべきではありません。
スペーシアの購入を強くおすすめします。
【⠀日常使用と夫婦二人での車中泊が出来る軽自動車はエブリイしかないと思っていました。⠀】
エヴリィ買った10年前だと、N-BOX+っていう車が有りました。
軽バス程ではないにしろ広い荷室、N-BOXと同じ乗り心地、それでいて車中泊モード標準装備の車なんですが、まさか知らなかったなんて事はありませんよね?
スキーと車中泊のために軽バンを買うことを考えて、ネットを探しているうちに貴ブログにたどり着きました。
エブリイバンとハイゼットカーゴの2択(N-VANは、助手席利用時に荷室長180cmを
確保できなさそうなので、却下)でしたが、錆鉄人さんのブログを拝見していると、ハイゼットカーゴの選択はないと考えています。
軽バンは、最長でも、仕事で1時間ぐらいしか運転したことがないので、エブリイをレンタカーで借りてみて、試乗するつもりでおります。
グレードは、PCリミテッドを考えておりますが、錆鉄人さんのご意見をお聞かせいただけると、幸いです。
なお、当方の車中泊の使い方等は、次のとおりです。
車中泊の目的~登山の前泊とスキーのときの車中泊
今までの車中泊の経験~イプサムで20泊ぐらい
乗車予定人数
・いつもは一人。
・登山の前泊と泊りのスキーのときは、一人。
・近所のスーパーと日帰りスキーのときだけ二人。
車中泊のとき、車の中でやること。
・寝ることだけ。
・夕食を摂り(外食)、温泉に入り、寝袋の中でスマホで明日の天気を確認したら、寝る。
・車の中で、調理はしないし、お湯を沸かすこともない。
今までの車中泊での寝床の作り方
・キャンプのとき、テントの中に敷くマットを半分折りの状態にした上に寝袋をおいて、寝袋に入る。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
(エブリイにはターボがなくなりましたが・・・)
イプサムと比較すれば落差に愕然とされるのではないかと考えますが・・・)
スキーに行って車中泊するのが目的のようですが、スキー場までは長い上り坂があり、ノンターボのエンジンの場合、ハイゼットはエブリイと比べてはるかに劣るエンジンです。
これにかんしては、旧型ハイゼットとエブリイの比較ですが以下をご覧ください。
https://news.nicovideo.jp/watch/nw6673411
新型ハイゼットはCVTで走行性能が大幅にアップしたと言いますが、それは街中などの走行で効率よくエンジンを使えるようになったからです。
しかしながら、如何にCVTといえども絶対的なパワーの必要な坂道では旧車と同じ非力なエンジンでは処置無しです。
物理学の法則により、もともと非力なエンジンパワーを増大させることは出来ませんから。
(高回転を維持してもトロトロしか走れず、延々と後続車に道を譲るしかないとおもわれます。)
イプサムで車中泊されている時も、後席のウインドウを少し開けていらっしゃったと思いますが、アトレーのポップアップウインドウでは車内に粉雪が舞うことになりそうです。
もう1つ、ディーラーへ行ってハイゼットの助手席に奥様を座ってもらい、我慢できるかどうかをお確かめください。あの最悪な発煙筒の設置位置は、2~3年後のマイナーチェンジで必ず修正されると思いますが・・・
以上はあくまでも錆鉄人個人の考えです。
ご自身でよく比較検討されてベストの選択をしてください。
(出来ましたら、結果をお知らせ下さい)
オプションでポップアップウインドウが選択できるのもクルーズのみでした。
PCリミテッドを選んだのは、JOINの後席が不要だからです。
非力な車だとは思っているので、ターボは選択肢にはありましたが、今のエブリイは、ターボがないので、JOINの選択はないと思った次第です。
JOINのメリットに私が気が付いていないだけかもしれませんが。
教えていただいた旧型ハイゼットとエブリイの比較を拝見しました。これを見て、ますます、ハイゼットの選択肢がなくなりました。
ちなみに助手席に座るのは、娘です。背が高いので、わざわざ試乗に連れて行って、不満を言われるのは、無駄な時間です。さらに、錆鉄人さんのブログの写真を見ていて、事前にわかっているのに、連れて行ったことがばれたら、今後の親子関係がまずくなります(笑)。
ハイゼットの可能性がなくなったので、あとは、エブリイのグレード選びだけになりそうです。
娘さんをディラーに連れて行かれなくても、
ご自身だけでも両車を確認される事をお勧めします。
どなたかのように違うご意見の方もいらっしゃいますから・・・
ダイハツのディーラーに行ったら、次の点を確認します。
・助手席の発煙筒の位置
・助手席で足をどれぐらい動かせるか。
・2列目スライドドアの窓が下がらないこと。
・リアワイパーがリアドアの上端を中心に半円形にしか払拭しないかどうかについて。
・エンジンは、新型になって、大きく変わったのか否かについて。
いろいろご教示くださり、ありがとうございました。