今日、品川駅の新幹線改札の前を通り過ぎる時、突然チケットを買って、
どこかへ行きたくなった。 学生時代のような感覚だ・・・。
そういう強い衝動にかられて、しばらく、新幹線の入り口あたりの看板を
ぼぉ~っと見ていた。
「名古屋」「京都」―看板の文字を見ながら、私は“どこへ行こうか”と密かに
考えていたのかもしれない。(冷静に考えれば、バカバカしい話だ)
「本当に、行っちゃおうかなぁ、一泊ぐらいは大丈夫かもなぁ。
明日は特別なアポはないし・・・呼ばれない限り・・・オフれるし・・・」
(だったら、近めの伊豆とか、箱根でしょう??)
わけのわからない咄嗟の衝動に、自分自身がびっくりである。
午前中に、田舎に電話していたからかなぁ。
本来であれば、今頃は、田舎に帰省する予定だった。
今頃は、荷造り等をしていたかもしれない。
そして、長期休暇を取って、
(久しぶりに)ぶら~り一人旅をしてみたかった。
実は・・・今回は、父の介護中にできなかったことをやってやろうと・・・・
京都の友人や、大阪の知人に、あらかじめ電話をして、なんとなく複線をはり、
「途中下車の旅」というのも計画に入っていた。
現在の生活から逃げたいわけではないが、気分転換というか・・・・
懐かしい人に、ひさしぶりに会いたいというか・・・・
四国霊場めぐりも、ゆっくりとしたかったし・・・・
せっかく使う交通費だから、帰省移動も、時間を大切に過ごしたかったのだ。
しかし、「やっぱり、自分の思うとおりにばかりはできない」もので、
今年中に帰省できるかどうかも、今は微妙になってきた。
確実に、今の私は、仕事の都合に左右されている。
それも「結果待ち」という、有効的でない時間を過ごさなければならない。
私の密かな計画は、がたがたと崩れかけている。
都会は、慌しい。
都会は、世知辛い。
都会は、忙しい。
都会は、おしゃれだけれど・・・あったかさの質が違う。
景色や、言葉、住んでいる人柄に、人付き合いやお接待の仕方まで、
田舎(四国)とは、・・・全く違う。
過日、小学校からの友人から電話があったし、
私自身が古里が恋しいのだろう。
品川駅の衝動は・・・あの泥臭い、そして郷愁を誘うすべてのものに、
「懐かしさ」がこみ上げてきた一瞬だったのかもしれない。